猫のダイエットの方法とは?肥満のラインや食事・運動管理を徹底解説のサムネイル画像

猫のダイエットはどうするのが良いでしょうか?自分から動かない猫はなかなか運動させることができず、ダイエットが難しいですが、どうすれば良いでしょうか。また手作りご飯等で太るのを防ぐ効果はあるでしょうか。この記事では猫のダイエット方法について詳しく解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫のダイエットのやり方とは?肥満を確認する方法も解説!

「ちょっと太り過ぎだよ」と獣医師から言われた飼い主さんや、最近うちの子丸くなってきたかもと感じている飼い主さんは、大勢いるのではないですか?


まだダイエットなんてさせる必要はないかと思いがちですが、気付いた時が開始のチャンスです。


今回「MOFFME」では

  • 肥満度合いの確認方法
  • 太ることにより起こるリスク
  • ダイエット方法
  • ダイエットを行う時の注意点
について解説していきます。

ポヨポヨのお腹にふっくらしたお尻、少しぽっちゃりしているくらいが可愛いのにと思う気持ちも良く分かります。しかし、太り過ぎには病気のリスクなども存在し、愛猫にとってメリットはありません。

愛猫のことを思うからこそ、強い心を持ってダイエットに挑んで下さい

またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

猫のダイエットはいつから必要?肥満のリスクや確認方法を解説!


猫の肥満基準は、BSCで判断したり、種類に適した体重から15%~20%増えてしまった場合が目安となります。

  • 肥満の原因
  • 病気などのリスク
  • BSC(ボディーコンディションスコア)
  • 適した体重
について詳しく解説していきます。

まん丸としたフォルムは可愛く触り心地も抜群なのですが、猫の体にとって良いことは1つもありません。
まん丸ボディーの原因を突き止め、太り過ぎを阻止しましょう。

そもそもどうして猫は肥満になる?肥満の原因を詳しく解説!

プクプクと太る原因にはいくつかあります。

  • 食べ過ぎ
餌をたくさん欲しがるからと、ついついあげ過ぎていませんか。過剰に餌を与えると、余分なカロリーを体内に蓄えることになり、肥満に繋がります。
  • 運動をしない
「寝る子」といわれる程、眠っている姿が印象的ですが、余りにも動かない場合には、必要以上に摂取したカロリーが脂肪へと変わってしまいます。
  • 加齢
基礎代謝があり、年を重ねると代謝が落ちていきます。その結果、上手くカロリーを消費出来なくなります。
  • 去勢や避妊手術
メス・オス共に不妊手術をすると、ホルモンバランスが崩れ食欲が増したり代謝が悪くなったりします。
  • 病気
関節に痛みが出てしまい、動くのが苦痛になった結果太ってしまったり、甲状腺に異常があり太ってしまうことが考えられます。

猫の肥満のデメリットとは?病気等の考えられるリスクを解説!

食べ過ぎなどは、何のメリットもありません。中には病気により太ってしまう場合もありますが、太ることで体に負担が掛かる病気もたくさんあります。

  • 太ってしまう病気
関節炎やクッシング症候群などがあります。

関節炎になると痛みがあり動くのが辛く、運動量が減り太って更に関節に負担が掛かるという悪循環に陥ります。

クッシング症候群では、脳下垂体に腫瘍ありその結果ホルモンが多く分泌され、お腹の周りが太った様になります。
  • 負担が掛かる病気
椎間板ヘルニアや関節炎などの、関節や筋肉に負担が掛かる病気もあります。高い所が好きな猫ですが、痛みによりキャットタワーなどに登ることも苦痛となってしまいます。

また、心臓や呼吸器官にも悪影響を及ぼします。そして太ることで、糖尿病も発症する可能性があります。

糖尿病になると、インスリンの注射を毎日行ったり、様々な合併症を引き起こし愛猫に辛い思いをさせることになります。ケトアシドーシスと呼ばれる合併症を発症した場合には、命を落とす可能性すらあります。

猫の肥満はどうやってチェックする?BCSについて解説!

愛猫が肥満なのか、少しぽっちゃりさんなのか、適正な体重なのかを知りたいと思いませんか?


人間にはBMIと呼ばれる適正体重を知る計算方法がある様に、猫にもBCSというボディーコンディションスコアと呼ばれる物があります。


BCSは腰のくびれや肋骨の脂肪の付き方を、目視や触って肥満なのかをチェックします。そして5段階別で評価していきます。

  1. 痩せている 肋骨に脂肪がなく肋骨・腹部が簡単に触れる・横から見ると腹部がかなりへこんでおり、上から見ると砂時計の様にギュッとしたくびれがある状態。
  2. やや痩せている 肋骨に薄く脂肪が付いているが、肋骨・腹部共に簡単に触れる。腰にくびれが存在する。
  3. 理想体型  少し肋骨に脂肪が付いており肋骨を触ることが出来る。腹部にも少し脂肪が付き腰には適度なくびれがある。
  4. やや太っている 肋骨に脂肪が付き触れない。腹部は脂肪が付き丸くなっていて腰のくびれが確認出来ない。
  5. 肥満 肋骨にしっかりと脂肪が付き触ることが出来ない。腹部・腰部ともに分厚い脂肪が存在し、くびれがない
皆さんの愛猫が理想的な体型か、是非確認してみて下さい。

補足:日頃から猫の体重・体型をチェックしておくことが大切!

体重を計っておくと、体重の増減や抱きかかえた時の変化などを小まめに把握することが出来ます。


サイズ別の適した体重

  1. 小型(ロシアンブルー・アメリカンカールなど):2㎏~5.5㎏
  2. 中型(ペルシャ・ヒマラヤンなど)      :3㎏~7㎏
  3. 大型(ノルウェージャン・メインクーンなど) :4㎏~10㎏

一概に数字だけで肥満と断言するのは難しいですが、愛猫に適した体重やBCSで日頃から気を付けて、体重や体型をチェックしておきましょう。

猫のダイエットの上手なやり方とは?3つの方法を徹底解説!


人間でもダイエットをすることは大変ですが、猫がダイエットをするのはもっと大変です。飼い主さんも気合を入れて頑張りましょう。少しだけ心を鬼にして取り組みましょう。


ここからはダイエットのやり方を紹介していきます。

  • 餌をウェットフードやダイエット用フードに変更する
  • 1回に与える量を減らし回数を増やす
  • 運動とご褒美を与える
この3つの方法でダイエットを行い、まん丸ボディーから脱却しましょう。

①:ご飯をウェットフード、低カロリーフードに変更する

まずは餌から見直して、摂取するカロリーを抑えていきましょう。気に入っている餌を変えてしまうのは可哀想ですが、ここはグッと堪えて下さい。


普段与えている餌のメーカーに、ダイエット用のカロリーが低いドライフードなどはありませんか?いきなりメーカーを変えてしまうと、全く食べなくなってしまう可能性もあるので、同メーカーの物を探す方が良いかも知れません。


消費されなかった脂質は、脂肪へと変わってしまう為、出来るだけ低脂質な物を選びましょう。


また、ウェットフード(パウチや缶詰)もお勧めです。ウェットフードは水分の割合が高い為、ドライフードに比べて1/4程のカロリーになります。

主食をウェットフードにする場合には、栄養バランスを考え総合栄養食を選んで下さい。

②:1回あたりの食事量を減らし、代わりに食事回数を増やす

本来であれば、自分の食べる量を上手く調節できるのですが、ご飯が大好きな子は、出された分だけ勢い良くたくさん食べてしまいます。


1回に与える餌の量を減らし回数を増やしてみましょう。食事回数が増えれば、空腹になっている時間が少ないので、「腹ペコだ」とガツガツと食べることは減っていきます。


残した餌は置いたままにせず、20分~30分程で下げてしまいましょう。置き餌は避けて1日に2回から3回程に分けて与えて下さい。


仕事などで1日に何回も与えることが難しい場合には、餌をあげる時間が設定出来る様な自動給餌器なども活用してみてはいかかでしょうか。


また、1日に必要な摂取カロリーをしっかり守る様にしましょう。

③:おもちゃを使って、運動をご褒美を組み合わせる

余り運動しない子には、おもちゃを使用して動くことを促しましょう。遊びながら動くことで、ストレスなく消費カロリーが増えます。特に登ったり降りたりする上下運動が良いとされています。是非キャットタワーで遊んでみて下さい。


また、おもちゃの中に餌を入れて遊ぶ物もあります。餌を食べるにはコロコロと転がす必要があったりし、自然とおもちゃを転がし遊ぶようになります。


飼い主さんと一緒に遊ぶことも、ストレス発散になり運動量が増えます。猫じゃらしや紐などを使い追いかけっこなどをしてみてはいかかでしょうか。


人間もご褒美があれば、ダイエットを頑張れますよね。おやつなどはまた太ってしまう可能性があるので、たくさんスキンシップをとるなど、愛猫にご褒美をあげて下さい。

猫のダイエットで気をつけることは?3つのポイントに注意!


まん丸ボディーを脱却するためにも、食事制限やカロリーを消費することは欠かせませんが、決して無理をしてはいけません

ここでは

  • 急激なダイエットはストレスになる
  • ご飯や運動の変化は少しずつ
  • 成猫の食事制限は行わない
について紹介していきます。

人間は自分で決意してダイエットを始めます。ですが、猫はそうではなく飼い主の誘導によりダイエットをします。

自分の意志ではない分、急激な変化に対しストレスを感じてしまうこともあります。3つの注意点を知って、出来るだけストレスを感じない様に工夫してあげましょう。

①:急激なダイエットはストレスにもなるので禁止!

ある日突然に、餌の量を減らすなどは止めましょう。とても強くストレスが掛かります。また、飼い主さんへの信頼も失われてしまう可能性があります。しっかりと様子を確認しながらダイエットを行いましょう。


主なストレスのサイン

  • 急に暴れだしたり大声で鳴く
  • 攻撃的になる
  • トイレ以外で用を足してしまう
  • グルーミングを頻繁に行う
などが挙げられます。

この様な行動が見られた場合には、ダイエットを少し中断した方が良いかも知れません。

②:ご飯や運動量の変化は段階的に行う

餌を変更する場合には、1週間程時間をかけて行って下さい。餌が気に入らず全く食べない場合、肝機能の低下によって突発性脂肪肝という病気になってしまうかも知れません。


2日~3日程は変更した餌の横に、食べ慣れた餌を少量置いて下さい。また、急に運動を増やすと関節に負荷がかかり関節炎などの症状が出てしまいます。


ダイエットをするために、怪我や病気をしてしまっては意味がありません。しっかりと様子を見ながら、飼い猫のペースに合わせて行って下さい。

③:成長期の猫には食事制限は行わない

成長期は生後12ヶ月までとなります。4ヶ月までにグッと成長し、それ以降はゆっくりと成長していきます。


子猫の間はたくさんの量の餌を食べることが出来ないので、カロリーの高い餌が必要になります。


また、筋肉をしっかりと作るためにもタンパク質も必要になります。この成長期には体の基礎をつくる期間なので、食事制限は行わずにしっかりと栄養の取れる餌を与えて下さい。


どうしても太り過ぎだと気になる場合には、獣医師に相談するのが良いでしょう。

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近年加入者が増えていっているペット保険ですが、それでも現在の加入率はペットを飼っている方のおよそ10%程度にしかなりません。


ペットの治療費は全額自己負担となりますので、突然の病気による手術等で数十万円といった高額な費用がいきなり請求されてしまうことも珍しくありません。


しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね


もしもの時、治療費の負担を少しでも軽減し飼い主やペットが治療に専念できるように、前もってペット保険に加入しておくことをおすすめします。


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まとめ:猫のダイエット方法とは?カロリー計算や運動が大切!

いかかでしたか。今回はダイエットを中心に記事をまとめました。


内容は

  • 肥満の原因には、食べすぎ・運動不足・避妊や去勢手術の影響などがある。
  • 関節炎で痛みがあり運動が困難で太ったり、クッシング症候群などの病気が潜んでいる可能性もある。
  • BCS(ボディーコンディションスコア)で肥満度合いを確認しよう。
  • ダイエットフードやおもちゃを使い、摂取カロリーの調整や運動を促すことが大切。
  • ストレスを抱えない様に急なダイエット開始や運動はNG

となります。


病気の場合以外は勝手に太って行く訳ではなく、飼い主さんの管理が少し不足しているのが主な原因となっています。


日頃から食べ過ぎなどには気を付けてあげて、遊びながら運動し、信頼関係を保ちながらダイエットに取り組んでみて下さい。


MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください。