犬は梅干しを食べられる?与えるメリットや栄養素、注意点を徹底解説のサムネイル画像

犬は梅干しを食べれるのでしょうか。犬は梅干しを食べていいですが、塩分中毒や種は与えない等の注意点もあります。では具体的な与え方や注意点等が気になりますよね。この記事では犬が梅干しを食べるのは大丈夫かについて、与える効果や栄養素、注意点等を解説します。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

目次を閉じる

犬は梅干しを食べられる?与え方やメリット、注意点を解説!

酸っぱくて美味しい梅干しは、日本人には非常に馴染みのある加工食品です。


意外なことですが、この食品を犬は食べられることを皆さん知っていましたでしょうか。


この記事では犬に梅干しを与えるメリットや注意点、与え方について解説しています。

  • 犬は梅干しを食べられる
  • 栄養価と与えるメリット
  • 与える際の注意ポイント4つ
  • 誤って食べ過ぎてしまった場合の対処法
ぜひ最後までご覧ください!

またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください!

犬は梅干しを食べられる?与えるメリットや栄養素も解説!


犬は少量なら梅干しを食べられる動物
です。


ここでは、犬がこの食品を食べると得られるメリットや栄養価について解説しています。

  • 犬は少量なら梅干しを食べられる
  • 与えるメリットや含まれる栄養素
これから犬にこの食品を与えようと考えている方や、与え方に悩んでいる方はぜひこの記事をご覧ください。

犬は梅干しを少量であれば食べられる!

犬の体にとって毒になる成分は、梅干しには含まれていません。


確かにこの食品には食塩が豊富に含まれていますが、たくさん与えすぎない限り犬の体に害をもたらすことはないでしょう。


よって、ほんの少しであればこの食品を犬に与えることは可能であるといえます。


与える量に気をつけて食べさせれば、梅干しは犬に様々な栄養的メリットをもたらしてくれます。


愛犬の健康に気を遣いたい方は、ぜひ梅干しを与えてみてはいかがでしょうか。

犬に梅干しを与えるメリットとは?含まれる栄養素も解説!

犬に梅干しを与えると、どのようなメリットがあるのでしょうか。


この食品に含まれる栄養素は、以下の通りです。


  • 梅ポリフェノール:抗酸化作用があり、老化やガンを予防し血行をよくする
  • クエン酸:免疫を高め疲労を解消する
  • 鉄:赤血球をつくり貧血を予防する
  • ビタミンE:高い抗酸化作用を持つビタミン
  • カリウム:利尿作用があり、余分なナトリウムを排泄する役割がある


梅は果物の中でも、非常に栄養が豊富であるといわれています。


リンゴ・ミカンと、梅に含まれている栄養素を比較するとこのようになります。

栄養素(100gあたり)リンゴミカン
カリウム120mg150mg240mg
0.1mg0.2g0.6g
ビタミンE0.1g0.4g3.3g


参考:梅に含まれる成分とその作用|一般社団法人 梅研究会


これらの栄養素の効果を加味し、健康効果をまとめると以下の3つとなります。


  1. 免疫を高め、ガンや老化を防止する
  2. 血行を良くして疲労を回復し、病気になりにくい体をつくる
  3. 利尿作用をもたらし、余計な塩分を排出する
  4. 赤血球を生産し、貧血を改善する

夏バテに梅干しは効果抜群の食材!暑い夏の愛犬の健康維持にも梅干しは大活躍します。少量をドッグフードに混ぜて与えると、効果はてきめんです。

犬に梅干しをどう与える?与える際の4つの注意点を徹底解説!


犬の体に良い食べ物である梅干しですが、与える際には注意すべき点もいくつか存在します。


ここでは犬にこの食べ物を与える際の注意ポイントを、以下の4つに分けわかりやすく解説していきます。

  1. 青梅や種は絶対に与えない
  2. 塩分中毒になる恐れがあるので、食べ過ぎには注意する
  3. 初めて与える場合はアレルギーにも注意
  4. 塩分が心配な方には犬用梅干しがおすすめ

美味しくて健康に良い梅干しですが、与える際にはリスクも伴います。しっかりとこの記事で知識をつけ、正しくこの食品を与えられるようになりましょう!

注意点①:青梅や種は絶対に与えない

犬に青梅や種を与えることは、絶対にしてはいけません。


成熟していない生の梅や梅の種には「アミグダリン」という物質が含まれているからです。


この成分には体内に入り分解されると有毒な「青酸」となり、以下のような様々な中毒症状を引き起こします。

  • 嘔吐・下痢・めまい・ふらつき
  • 重症化すると痙攣発作・意識混濁・呼吸困難を起こす
  • 最悪の場合死亡するケースも
梅に含まれるアミグダリンは果実が熟すと消失します。

未熟な果実でも梅干しにされることによって果肉の毒性はほとんど消失しますので、この部分は安心して与えてよいといえるでしょう。

しかし種はどのような条件下でも、含まれるアミグダリンが消失することはありません。

よって、犬には梅干しの種を絶対に与えないようにしてください。

アミグダリンはわたしたちにとっても有毒な物質。青梅や梅の種は、人間も犬も絶対に食べてはいけません!

注意点②:食べ過ぎ注意!塩分中毒になる恐れがある

梅干しは非常に塩分の多い食品であり、1個あたり2gの食塩を含んでいます。


犬の塩分中毒発症は体重1kgあたり2~3g致死量は体重1kgあたり4gであるため与える際には食べすぎに注意が必要だといえるでしょう


塩分の過剰摂取により引き起こされる中毒の症状は、以下の通りとなります。

  • 嘔吐・下痢を起こし発熱する
  • 食欲不振となり、元気をなくし震える
  • ふらつきながら歩き、最終的に立てなくなる
  • 意識レベルが下がり、痙攣を起こす
  • 最終的に死に至るケースも

特に小型犬に梅干しを与える際には、細心の注意が必要となります。ひとつまみ程度にとどめ、たくさん与えすぎないようにしてください。

注意点③:初めて与える場合、アレルギー症状を起こすこともある

犬の中には、梅にアレルギーを持っている子もいます。


初めて与える際には、必ず食べさせた後に以下の3つの点に注意し様子を見るようにしてください。

  1. 皮膚に発疹や赤みが発生していないか
  2. 体の柔らかいところをかゆがっていないか
  3. 嘔吐や下痢の症状がないか
食後の愛犬にこのような行動が見られたら梅干しを与えるのをやめ、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

注意点④:犬用の梅干し加工品もあるので、そちらもおすすめ

塩分過多がどうしても心配…という方には、犬専用の梅干しを使った加工品がおすすめです。


この加工品は原材料に梅を使いながらも、犬の体に悪影響がないよう塩分の調整がしっかりとはかられています。


特に与える際の塩分調整が難しい小型犬にはおすすめだといえるでしょう。


しかしいくら安全とはいえど、梅干しを使っていることに変わりはありません。


パッケージに書かれている与える量を守り、食べ過ぎには注意するようにしましょう。

犬用の梅干し加工品には、ささみに味付けをしたものなどがあります。

犬が梅干しを大量に食べた、種を誤飲した場合はどうする?


少量ならば犬の体に健康効果をもたらす梅干しですが、時に種による深刻な誤飲事故や食べすぎによる中毒を引き起こす食品でもあります。


ここでは犬がこの食品を過剰摂取したり、種を誤飲してしまった際の対処法について解説しています。

  • 犬に見られるこの食品による中毒やアレルギー、誤飲の症状について
  • この食品の過剰摂取や、種の誤飲に対する対処法
  • 動物病院で行われる処置とその価格相場

誤食事故の際には、飼い主さんが冷静に行動することが最も重要となります。慌てず騒がず落ち着いて行動するように心がけましょう。

犬に見られる中毒やアレルギー、誤飲による症状とは?

梅干しは少量与える程度ならば、犬の健康に良い効果をもたらす食品です。


しかし同時に様々な症状や、誤飲事故を発生させやすい与える際に注意が必要な食品でもあります。


梅を与えることによって犬の体に起こり得る症状やその原因は、以下の表の通りです。


病名原因症状
塩分中毒この食品の食べ過ぎによる塩分の過剰摂取嘔吐・下痢・食欲不振・発熱・
痙攣・意識障害
死亡するケースも
食物アレルギー食品に対するアレルギー反応全身のかゆみ・発疹・嘔吐・下痢など
青酸中毒梅の青い実や種に含まれる
「アミグダリン」という物質の
体内での青酸化
嘔吐・下痢・痙攣発作・
意識混濁・呼吸困難・
死亡するケースも
種の誤飲梅の種を飲み込んでしまう窒息・呼吸困難・消化管閉塞・
消化器内出血・青酸中毒・
死亡するケースも

犬が梅干しを大量に食べた、種を誤飲した場合の対処法とは?

犬が梅干しを大量に食べすぎたり、種を誤食した場合にはどうすればよいのでしょうか。


ここでは梅干しによる事故が起こった際に、飼い主さんが行うとよい対処法を手順を追ってわかりやすく解説しています。


梅干しの大量誤食時の対処方法


  1. 意識がはっきりとある場合、塩分の排出を促すため水をたっぷり飲ませる
  2. 症状がある場合には、獣医師に状況を伝えるメモをとっておく
  3. 緊急性の高低にかかわらず、早めに動物病院へ連れていく


種を誤飲した場合の対処方法


  1. 種を喉に詰まらせている場合には、まず気道確保をする
  2. 早めに動物病院へ連れていく
  3. 病院に向かいながら、獣医師に状況を伝えるメモをとっておく


特に種を誤飲し喉に詰まらせた場合には、飼い主さんの処置が必要となることがあります。


犬の舌が青くなっていたり、倒れてしまったりしている場合には緊急性が高く気道確保が必要です。


可能ならば愛犬の口をこじ開けて舌を引き出し、気道を早急に確保するようにしてください。

気道確保は異物誤飲の際以外にも役に立つ、応急処置法のひとつです。万が一の時に備えて習得しておくことをおすすめします。

動物病院での誤飲・中毒の対処法とは?治療費も紹介!

犬が梅干しを大量に食べ、塩分中毒を発症した場合に行われる処置と、その治療費の価格相場は以下の通りとなります。


行われる
検査
治療の内容治療にかかる費用
血液検査
血液を採取し梅干しの体内への影響具合を調べる1~2万円
催吐処理
薬を使って胃の中のものを吐かせる1~3万円(検査費含む)
点滴や薬剤の投与
点滴や薬の投与をして、塩分の希釈や排泄を促す
(入院の必要もあり)
1~3万円
(1日あたり)


また、梅の種を犬が食べてしまった場合の処置は、以下の通りです。


行われる検査治療の内容治療にかかる費用
血液・レントゲン・
超音波検査
梅干しの体内への影響具合を調べ、
飲み込んだ種の大きさや形・数を調べる
1~2万円
催吐処理薬を使って胃の中の種を吐かせる1~3万円(検査費含む)
摘出手術催吐処理ができない場合に、内視鏡や外科的な
手術で種を取り除く
5~30万円

念のためにペット保険に加入しておくのがおすすめ!

近年加入者が増えていっているペット保険ですが、それでも現在の加入率はペットを飼っている方のおよそ16%程度にしかなりません。


ペットの治療費は全額自己負担となりますので、突然の病気による手術等で数十万円といった高額な費用がいきなり請求されてしまうことも珍しくありません。


しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね


もしもの時、治療費の負担を少しでも軽減し飼い主やペットが治療に専念できるように、前もってペット保険に加入しておくことをおすすめします。


MOFFMEでは「どんな保険に加入すれば良いか分からない」・「入りたい保険がいくつかあるけど、どれが一番良いのか悩む」といった方のために、ペット保険の一括比較サービスを行っております。


ペット保険への加入を検討されている方はぜひ利用してみてください!

ペット保険の一括比較はこちら
特に誤飲による外科手術や、入院治療は高額になりがち…。万が一に備えて保険に加入しておけば、治療にかかる費用を最小限に抑えることが可能です。

まとめ:犬が梅干しを食べるのは大丈夫!

いかがだったでしょうか。


この記事のまとめは、以下の通りとなります。

  • 犬は少量なら梅干しを食べられる
  • この食品には疲労回復や免疫向上に効果的な栄養素がたっぷり含まれる
  • 食べすぎや種、青梅の誤食事故には注意が必要
  • もし誤食事故が起こったら、適切な処置をし必ず動物病院へ

梅干しの正しい与え方について知り、ぜひ愛犬にこの食品を食べさせてみてはいかがでしょうか。


MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!