猫の多頭飼いはどうやれば良いのでしょうか。準備しておくものや猫同士の相性が気になりますよね。また飼育後も、トイレや餌やり等で気をつけることはあるでしょうか。この記事では猫の多頭飼いについて、知っておくべきことや必要な準備、飼い方のコツ、注意点を解説します。
この記事の目次
目次を閉じる猫の多頭飼いの方法は?メリット・デメリット、飼い方のコツとは
そう思ったことのある猫好きの方も、いることでしょう。
猫の多頭飼いにはメリットもデメリットもあり、始める前に確認すべきこともいっぱい。
今回「MOFFME」では、猫の多頭飼いをする際のメリット・デメリットや飼い方のコツを徹底解説します。
- 猫の多頭飼いを始める前に知っておくべき4つのこと
- 多頭飼いで重要な猫同士の相性3つ
- 猫の多頭飼いを始める前に準備するもの
- 猫同士の顔合わせの方法
- 多頭飼いをはじめたら気をつけること5つ
猫の多頭飼いを始める前に知っておくべき4つのこととは?
猫の多頭飼いをする際には、どんな知識が必要になるのでしょうか。
ここでは、猫の多頭飼いを始める前に知っておくべきことを紹介します。
知っておくべきことは、以下の4つです。
- 猫同士の相性
- 何匹まで多頭飼いできるか
- 増加する費用・手間の問題
- 多頭飼いのメリット・デメリット
①:猫同士の相性
多頭飼いをする際には、必ず猫同士の相性をあらかじめ確認しましょう。
飼っている猫同士の相性が悪いと、以下のようなデメリットが発生してしまいます。
- 猫同士の衝突が増える
- 食欲がなくなり食事量や飲水量が減る
- ストレスによる過度な毛づくろいから皮膚炎になる
- 元々持っていた病気が悪化する など
②:何匹まで多頭飼いできるか
猫の飼育上限数は、あなたが住んでいるおうちの環境によって異なります。
飼育上限数の目安は、ネコちゃんが自由に出入りできる部屋の数から、1を引いた数字にするのが理想です。
おうちにネコちゃんが出入りできる部屋が3部屋あるならば2匹、4部屋あるならば3匹になりますね。
何故部屋の数が重要になるかというと、猫は縄張り意識を持つ動物だから。
ひとつの部屋を1匹分のテリトリーとすることが多いので、部屋が多ければ多いほど多頭飼いは成功しやすくなるのです。
③:増加する費用・手間の問題
たくさんネコちゃんを飼えば飼うほど、飼育費用がかさむのは当然のこと。
猫の多頭飼育を検討するならば、飼育予算がしっかり捻出できるかも確認しておきましょう。
なお、ネコちゃん1匹あたりの飼育にかかる年間飼育費用は、以下の通りです。
- フードやおやつなどの食費:43,205円
- ワクチンや健康診断の費用:13,489円
- 病気やケガの治療費:40,356円
参考:アニコム家庭どうぶつ白書2019猫における診療費|アニコム損害保険HP
単純計算でも、猫の数が2頭になれば費用は2倍、3頭になれば3倍になることを覚悟する必要があります。
飼育費用だけではなく、飼育の手間もかかることを考慮しなければなりません。
多頭飼いを検討する際には、飼育に手間とお金をかけられるかもしっかり確認しましょう。
④:多頭飼いのメリット・デメリット
猫を数匹飼う多頭飼育には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
【多頭飼いのメリット】
- 猫同士仲良くなれれば、遊び相手が増える
- 運動不足が解消される
- 留守中の猫の寂しさが緩和される
- いろいろな加減を覚える
- 猫らしい仕草や社会性を身に着けられる など
- 新猫を構いすぎると先住猫のストレスになり、問題行動が増えることがある
- 食欲の低下や下痢、膀胱炎を起こす
- 飼い主が猫のトイレや食事を管理するのが難しくなる
- 具合の悪い猫を特定するのに時間がかかってしまう など
多頭飼いで重要な猫同士の相性とは?3つの相性を徹底解説
どんな動物でも多頭飼いをする際に着にしなければいけないのが、個体同士の相性です。
ここでは、猫の多頭飼いで特に重要な猫の相性判断の基準3つを徹底解説します。
- 性別
- 年齢
- 性格の相性
①:性別の相性(オス同士、メス同士、異性同士)
猫の相性を判断する喜寿のひとつが、性別です。
一般的に、猫同士の性別の相性の良し悪しは以下のとおりです。
- 相性が良い:オス×メス
- 普通:メス同士
- 相性が悪い:オス同士
②:年齢の相性(子猫と成猫、子猫とシニア猫等)
猫同士の相性には、年齢も大きく関与します。
一般的に、猫同士の年齢による相性の良し悪しは、以下の通りです。
- 相性が良い:子猫同士・5歳くらいまでの成猫と子猫
- 普通:メスの成猫同士
- 相性が悪い:シニア猫と子猫
③:性格の相性、多頭飼いに向く・向かない性格とは?
猫の中には、そもそも多頭飼育に向かない性格の子もいます。
多頭飼育に向く性格のネコちゃんと、向かないネコちゃんの性格の特徴はそれぞれ以下の通りです。
【多頭飼育向きな性格のネコちゃん】
- 社交的で人間が好き
- 他の猫を怖がらない
- おおらかで優しい
- 動きがのんびりとしている など
- 1頭でいることが好き
- 飼い主さんを独占したい気持ちが強い
- 神経質で繊細
- 物音に敏感
- 警戒心や縄張り意識が強い など
猫の多頭飼いを始める前に準備するものは?顔合わせの方法も紹介
多頭飼いの事前知識についてしっかり確認したら、多頭飼いに必要なものを用意しましょう。
物を準備するのはもちろんのこと、猫同士の顔合わせの仕方も知っておきたいですよね。
ここでは、猫の多頭飼いを始める前に準備するものと、顔合わせのやり方を紹介します。
- 猫の多頭飼いを始める前に準備するもの
- 初顔合わせのやり方
猫の多頭飼いを始める前に準備するものは?
- 新入り猫がしばらく1頭で暮らすための隔離部屋
- 対面用ケージ
- 食器
- 水入れ
- 頭数分のキャリーバッグ
- 頭数+1個以上のトイレ
- キャットタワー(複数)
- 避難できる隠れ場所 など
猫の多頭飼いは最初が肝心!初顔合わせのやり方とは
ネコちゃん同士の中を取り持ち、顔合わせをスムーズに行えるようにするのも飼い主さんの使命です。
多頭飼いの際の初顔合わせは、以下の手順で4日間かけてじっくり行うと失敗しにくいです。
- 【1日目】後輩猫が家に来たらすぐにキャリーからは出さず、先住猫ににおいを覚えてもらう
- 【2日目】後輩を入れたキャリーをタオルでくるみ、中が見えない状態にして先輩を部屋に入れる
- 【3日目】後輩をキャリーにいれた状態で、先住と面会させる
- 【4日目】後輩をケージから出し、先住と様子を見ながら面会させる
猫の多頭飼いで気をつけることは?5つの注意点を徹底解説
猫の多頭飼いが始まったら、どんなことに気をつければよいのでしょうか。
ここでは、猫の多頭飼育の際に気をつけるべきことを5つ紹介します。
- 食事やトイレ、ケージは共用せず別々に分ける
- ウイルス検査・ワクチン接種が終わるまで接触させない
- 喧嘩を見ても、できる限り猫同士の関係に干渉しない
- 異性同士で飼う場合、去勢・避妊手術を必ず受けさせる
- 先住猫のストレスに注意!可能な限り先住猫を優先しよう
新しく来た猫が子猫か成猫かや来た猫の出身、猫同士が同性か異性かによっても、気をつけるべきことは異なってきます。
この章をしっかり読んで先住猫も新しい猫も幸せに暮らせるよう、しっかり飼い主さんが多頭飼育をできるようになりましょう。
①:食事やトイレ、ケージは共用せず別々に分ける
猫の食事やトイレ、ケージは共用せず別々に分けるようにしましょう。
食器やケージは猫の数だけ、トイレは猫の数+1にするのが目安です。
食器を置く場所やトイレの場所は、それぞれ離しプライベートスペースを確保するのがポイント。
アクセスできる通路は極力複数用意し、他のネコちゃんが通せんぼしていても食事やトイレに迎えるようにしてあげましょう。
また、猫が登れるキャットタワーや隠れ場所も、頭数分必要になります。
もし、猫同士のケンカが起こって逃げ込んだり、猫がひとりで休みたいと思ったときにキャットタワーは大切な役割を果たしてくれます。
猫は、1匹の時間やテリトリーを大切にする動物です。
居住区間や食器、トイレやケージはそれぞれ個別のものを使えるよう工夫してあげてくださいね。
②:ウイルス検査・ワクチン接種が終わるまで接触させない
多頭飼育前には、先住猫と後輩猫のウイルス検査やワクチン接種を必ず済ませておきましょう。
後輩をお迎えする前には、以下のウイルスや感染症、寄生虫に関する検査を動物病院で済ませておくと安心です。
- ノミ
- ダニ
- 猫白血病ウイルス
- 猫免疫不全ウイルス
- 猫伝染性腹膜炎 など
③:喧嘩を見ても、できる限り猫同士の関係に干渉しない
もし先住猫と新入り猫が喧嘩をしていても、出来る限り干渉はせず見守るようにしてください。
以下のような軽いケンカをしている場合、見守るだけにするのがよいでしょう。
- お互い「ウー」「シャー」などの威嚇音を立てるだけの喧嘩
- 毛を逆立てにらみ合うだけの喧嘩
- 爪を立てていない加減をした喧嘩 など
④:異性同士で飼う場合、去勢・避妊手術を必ず受けさせる
オス猫とメス猫は相性の良い組み合わせですが、去勢・避妊をしないと子どもが生まれ、猫がどんどん増えてしまいます。
避妊・虚勢をせず猫の多頭飼いを行い、数が増えすぎて飼えなくなる「多頭飼育崩壊」は現代では多数報告されている事例です。
多頭飼育崩壊が起こると最悪の場合、愛するネコちゃんを里親に出さなければならなくなることも…。
大好きなネコちゃんとお別れしなければならなくなるのは、悲しく起きてはならないことですよね。
多頭飼育崩壊を防ぐためにも、異性同士で飼う場合には去勢・避妊手術を必ず受けさせましょう。
なお、子猫から飼育する場合には、初めての発情期を迎える生後6ヶ月前を避妊・去勢の目安としてください。
⑤:先住猫のストレスに注意!可能な限り先住猫を優先しよう
新しく来たネコちゃんが可愛いからといって、つきっきりになってしまってはいけません。
先住のネコちゃんは、知らない猫が来たことによるストレスを、知らず知らずのうちにため込んでいるかもしれません。
多頭飼育のストレスを先住猫がため込むと、ストレスから過剰な毛づくろいをしてしまい皮膚炎になったり、食欲が落ちてご飯を食べなくなったりしてしまいます。
新しいネコちゃんを迎え入れる際には、先住のネコちゃんを極力優先しましょう。
ご飯やおやつをあげたり、ブラッシングをしたりする際など、楽しいことは先住のネコちゃんから。
逆に、お風呂などの嫌なことは後輩のネコちゃんから行ってください。
優先順位をつけることによって、猫のストレスを大幅に軽減することができますよ。
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まとめ:猫の多頭飼いはどうやる?失敗しない飼い方のコツとは
いかがだったでしょうか。
この記事のまとめは、以下の通りです。
- 猫の多頭飼いを始める前には「猫同士の相性」「何匹まで多頭飼いできるか」「増加する費用・手間の問題」「多頭飼いのメリット・デメリット」を事前に確認しよう
- 多頭飼いで重要な猫同士の相性の要素は「性別」「年齢」「性格」の3つ
- 多頭飼いを始める前には備品を猫の数だけ個別に揃える
- 多頭飼いの場合、トイレは猫の数より多めが良い
- 猫同士の初顔合わせは、4日間かけてじっくり行おう
- 多頭飼いでは食事やトイレ、ケージは共用せず別々に分ける
- ウイルス検査・ワクチン接種が終わるまでは猫同士を接触させない
- 猫同士の喧嘩を見ても、できる限り干渉しないようにする
- 異性同士で飼う場合には去勢・避妊手術を必ず受けさせよう
- 可能な限り先住猫を優先しストレスフリーな生活を
ネコちゃんの多頭飼いにはメリットもデメリットもありますが、実現できればたくさんの猫に囲まれて暮らすことも夢ではありません。
飼っている全ての子を幸せにできる飼い主になるために、ぜひこの記事をしっかり読み多頭飼育にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!