犬の多頭飼いはどうすればできるのでしょうか。多頭飼いは楽しいですが、性別や性格の相性、費用、しつけ、留守番等事前に知っておくべきことが沢山あります。この記事では犬の多頭飼いについて、事前に知っておくべきことやメリット・デメリット、注意点等を徹底解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬の多頭飼いは大変?失敗しない多頭飼いの方法・コツを解説
- 多頭飼いの前に知っておくべきこと
- メリットとデメリットはなにか
- 上手な飼い方と相性や顔合わせのコツ
- 知っておくべき注意点
犬の多頭飼いを始める前に飼い主が知っておくべき3つのことは?
憧れの多頭飼いですが、新しく家族を迎える前には考えなくてはいけないことがいくつか存在します。
この章では一体どのようなことを考えなくてはいけないのかついて以下の内容で説明していきます。
- 飼育数が増えるほど出費も大きくなる
- 体の大きさや相性などの組み合わせはよく考える必要がある
- 多頭飼いできる十分なスペースがあるか考える
①:飼育に必要な費用が増える
まず知っておかなくてはいけないことはお金のことです。
当たり前のことですが飼育数が増えれば増えるほどお金もかかってきます。
フードなどは大容量のものの方がお得に買えることもあるので出費は増えますが、さほど大きな出費にはならないかもしれません。
しかし、犬を飼っている中で一番お金がかかるのは予防医療の費用だと思います。
ワクチンの接種やフィラリアやノミダニの予防薬などを一式揃えるとなると、1頭あたり3万円以上かかることもあります。
それが2頭になったら2倍です。
かなり大きな出費になっていくことが分かりますよね。
②:犬の大きさ・性格・犬種等の相性の組み合わせ
次に、体の大きさや性格、犬種などの相性が大丈夫かということです。
もともと小型犬を飼っている家庭に大きな体の犬がやってくることとなった場合、体の小さい方が骨折などの怪我をする危険性があります。
なぜなら、大型犬は遊びのつもりでも小型犬にとっては大怪我をするくらいのパワーである可能性が高いからです。
なるべく体格は同じくらいの犬種を選ぶようにすると安心です。
また、体の大きな犬がいる場合にも小さくて力の弱い犬種は向かえないようにしましょう。
また、縄張り意識の強い性格である場合や他の犬に苦手意識を持っている犬の場合には多頭飼いをすることによって大きなストレスを感じてしまう可能性もありますので注意が必要です。
③:室内のスペースの確保
犬を多頭飼いすると良いことはある?メリット・デメリットを解説
多頭飼いをするには色々と考えておかなくてはいけないことがあるということが分かりましたね。
ここからは以下の内容でお話ししていこうと思います。
- 多頭飼いすることのメリットや幸せを感じる瞬間
- デメリットと後悔や苦労する瞬間
犬を多頭飼いするメリット
メリットはとにかく生活が賑やかで明るくなります。
そんな生活、夢のようで楽しみと感じている人は多いのではなないでしょうか。
また、1匹では目にすることのできないような光景を見ることもできます。
その他にも1匹だけで飼われている場合よりも複数の仲間と過ごしている個体の方が他の犬に対してフレンドリーに接することができたり、ドッグランなどでも積極的に遊び回る個体が多いように感じます。
教えなくても自然にコミュニケーションの取り方などが身につくのですね。
また、買い物などでお家を開ける際には一人よりは他に仲間がいた方が寂しさは多少軽減されやすいと思います。
どうしても1匹だけの場合には飼い主さんにべったりの甘えん坊な性格に育ってしまがちですが、多頭飼いの場合にはどちらかというと自立した性格になりやすいようですね。
他の犬がいることによって群れのルールをしっかりと守らなくてはいけないといった本能が働くからではないかとも言われています。
犬を多頭飼いするデメリット
賑やかで明るい生活が待っていると思うとすぐにでももう1匹飼いたくなってしまいますよね。
しかし、メリットがたくさんある分デメリットもあります。
例えば、飼育数が増えれば増えるほどお部屋の掃除やトイレの掃除といった環境の管理は大変になります。
1匹でも抜け毛が多い犬種の場合には毎日のお掃除が欠かせませんが、多頭飼いとなると掃除をしてもあっという間に毛だらけになります。
また、トイレの回数も増えますから頻繁にトイレの処理や掃除をしないと部屋に匂いがついてしまったり、自分の排泄物を踏んだ足で部屋を歩き回ってしまったなんてことも起こり得ます。
その他にも犬同士での遊びはエスカレートするとうるさくなってしまうことがあります。
マンションやアパートで飼育している場合には周りの人への迷惑にならないように注意する必要があります。
お散歩も複数頭で一緒に行くとしっかり躾がされていない限り、各々が好きなところへ行きたい放題になります。
一人ではお散歩できなくなってしまったり、何度もお散歩に行かなくてはいけなくなる可能性もあります。
失敗しない犬の多頭飼いのコツとは?相性や顔合わせの方法を解説
ここまでメリットやデメリットなどを紹介していきました。
ここからは以下の内容で解説していこうと思います。
- どんな特徴の個体を選ぶべきか
- 性別による相性の違いはある?
- いつになったら顔合わせするべきなのか
- 何頭までなら飼育できるのか
多頭飼いに向く・向かない犬の特徴とは?
多頭飼いはなんといっても相性が重要です。
相性が良くないことで怪我をしてしまったり、最終的には一緒には飼えなくなってしまったなんてことも起こり得ます。
どんな特徴や性格の犬を選ぶとうまくいきやすいかというと、穏やかで適度に飼い主さんからも距離を取ることのできるような性格を持った犬が良いでしょう。
一方で、飼い主さんにべったりの場合には他の犬が近づくことによって嫉妬をしたり、攻撃をしてしまう可能性があります。
その他にも非常に怖がりな性格であったり、すぐに興奮してドッグランなどでも他の犬を追いかけ回してしまうような性格の場合には注意が必要です。
怖がりな性格の場合には後から新しい家族が増えることで大きなストレスを感じたり、いじめられてしまう可能性があります。
興奮しすぎる性格の場合には新入りをしつこく追いかけ回したり、ちょっかいを出しすぎてしまうといったいきすぎた行動が出てしまう危険性もありますよ。
お互いが幸せに過ごすためにはどんな性格であるかを理解し、相性をしっかり見る必要があります。
性別の相性はどう?オス同士・メス同士・異性同士のどれが良いか
性別による相性は変わってくるのか気になりますよね。
基本的に性格やそれぞれの個体の特徴で相性は決まってくると言われていますが、性別によっても多少うまくいかない組み合わせや反対にうまくいきやすい組み合わせがあります。
うまくいかない組み合わせとしてはオス同士があげられます。
メス同士よりもオス同士の方が上手くいきづらいでしょう。
オスは縄張り意識がとても強いので、喧嘩をしてしまう可能性があります。
一方で、もっとも上手くいきやすいと言われている組み合わせは異性同士です。
ただし、去勢や避妊の手術をしておかないと交尾をして子供が増えてしまう危険性があるので注意が必要です。
何よりも一番大事なのは性別よりも個々の相性をしっかり見てあげることです。
多頭飼いする犬の初顔合わせの方法は?いつから多頭飼いできるか
新しく家族を迎えたら早く顔合わせがしたいですよね。
しかし、すぐに顔合わせするのには注意が必要です。
お迎えしてすぐはなるべく休ませてあげることが重要ですので、遠くから存在を確認させるくらいなら構いませんが、顔を近づけたり一緒に遊ばせるといったことはしないようにしましょう。
また、ワクチン接種が全て終わっていない子犬の場合には感染症のリスクもありますので、ワクチンプログラムが全て完了するまでは同じ空間でも過ごさせないようにすることが大切です。
ワクチンが全て終わったらケージ越しなどから少しづつ距離を縮めていくようにすると上手に顔合わせができるはずです。
ワクチンが終わったからといっていきなり一緒に遊ばせるのは危険ですので避けてくださいね。
補足:犬の多頭飼いは何匹までなら大丈夫?
多頭飼いと言っても2匹の場合と10匹の場合では話が違ってきますよね。
一体何匹なら多頭飼いできるのかという疑問が生まれるかもしれません。
しかし、この疑問の答えは人によって違います。
例えば、時間やお金、そして飼育環境が十分にある人の場合は10匹飼うことも可能かもしれません。
しかし、毎日仕事でお家をあけている時間が長い人やアパートやマンションなどに住んでいるという人は2匹でも大変かもしれません。
何匹飼えるかどうかは自分の置かれている状況をきちんと把握して判断する必要があるのです。
犬の多頭飼いで注意することは?5つの注意点を徹底解説
多頭飼いは数が増える分注意しなくてはいけないことも増えてきます。
この章では以下の内容でお話ししていこうと思います。
- ペット用品はそれぞれ用意してあげよう
- 喧嘩はヒートアップしない限り、干渉しすぎない
- ワクチン接種が終わるまでは接触させない
- 避妊去勢手術の重要性
- 先住犬にケアを忘れずに
①:ケージやトイレ等は犬の数だけ用意する
まずは、ペット用品の中には使い回しできるものもありますがケージやトイレはそれぞれ準備してあげた方が良いでしょう。
特にケージは必ず別々で用意してあげます。
どんなに寂しがりやで他の仲間と一緒にいることが好きな犬であっても一人になりたい時はあります。
そういった時に自分のスペースがないとストレスが溜まってしまいます。
トイレはみんなで同じものを使用するのでも構いませんが、こまめに取り替える時間がない人などはいくつか用意しておいた方が良いです。
複数で同じトイレを使用することですぐにペットシーツが使えなくなってしまいますし、衛生的にもよくありません。
トイレを設置できるスペースが確保できるならなるべく1匹に1つ用意してあげた方が良いでしょう。
②:喧嘩等がみられても、出来るだけ犬同士の関係に干渉しない
複数飼育をしていると気になるのが喧嘩ですよね。
相性がとても良い場合にも時には喧嘩をすることがあります。
飼い主さんとしては喧嘩は良くないから仲裁に入りたくなってしまいますよね。
しかし、基本的に犬同士の喧嘩や揉め事は仲裁に入らずそっと見守っておくようにすることが大切です。
特に子犬に対して教えなくてはいけないことを叱るという行動によって伝えている可能性がありますから、干渉する必要はありません。
動物界での生き方などを教えてもらえる良い機会だと思いましょう。
ただし、あまりにも激しかったり、エスカレートしてどちらかが怪我を負いそうな勢いになってしまった場合には仲裁に入った方が良いこともあります。
飼い主さんの正しい判断が大切になります。
③:ワクチン接種が終わるまでは接触させない
子犬を新しく家族として迎える場合にはワクチン接種が終わっていない場合があります。
通常ワクチンプログラムは2〜3回の予防接種をすることで完了します。
ワクチンを摂取する前に他の犬との接触を行うことによって感染症などのリスクがあります。
他の仲間たちはみんな接種を終えているから大丈夫と思っている人もいるかもしれませんが、そうとも限りません。
保菌している可能性は十分にありますのでワクチン接種が終わるまでは接触させないことが大切です。
④:異性同士の場合、去勢・避妊手術を必ず受けさせる
先ほども少し紹介しましたが、異性同士の多頭飼いの場合には避妊や去勢手術を行うようにしましょう。
いくらケージは別にしたり一緒に遊ばせないなどの注意していても、不妊手術を行わない限りはどこかで妊娠してしまう危険性があります。
また、せっかく一緒のおうちに暮らしているのに一緒に遊べないのは少し寂しいですよね。
一回の妊娠で数匹生まれてくる可能性がありますから、誤って妊娠でもしてしまったら非常に大変です。
いきなり何匹もの子犬が増えてしまったら飼いきれなくなってしまう人がほとんどだと思います。
そういった事態に陥らないためにも避妊や去勢手術を行うことをおすすめします。
両方ではなく片方だけするのでも妊娠を防ぐことができますので、まずは1匹から検討してみると良いでしょう。
⑤:先住犬のストレスも考慮しよう!散歩等では先住犬を優先!
多頭飼いで注意しなくてはいけないことは、新しく家族になる犬だけでなくもともと一緒に暮らしていた先住犬も同様です。
特に嫉妬やヤキモチといった感情から、今まではしなかったようないたずらをし始めることも少なくありません。
新しく家族に迎えた犬のことはどうしても気になってしまいがちですが、先住犬を優先して甘えさせてあげたりお散歩を優先してあげるなど気をつける必要があります。
先住犬を優先してあげることは多頭飼いを上手く成功させる秘訣でもあります。
また、構って欲しくていたずら喉をしてしまった時には叱らずに「寂しかったんだね」と慰めてあげるようにしたり、なぜいたずらをしてしまったのかを理解してあげるようにすることが大切です。
飼い主さんや新入りとの関係性を壊さないためにも正しい対応を心がけましょう。
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しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね。
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まとめ:犬の多頭飼いは大変?失敗しない飼い方・コツを解説
いかがでしたでしょうか?
今回は犬の多頭飼いというテーマでお話ししていきました。
この記事の内容を簡単におさらいすると以下のようになります。
- 多頭飼いをする前に考えなくてはいけないことはお金・環境・相性
- メリットもあるがその分デメリットもある
- 異性同士多頭飼いは妊娠に注意する
- 先住犬のケアもしてあげよう