抜ける猫の毛の対策はどうしたら良いのでしょうか。換毛期等、抜け毛がひどい時期は布団や服、カーテンの洗濯、空気清浄機等の家電や部屋の掃除がとてもストレスですよね。この記事では猫の毛対策について、抜け毛が多い生え変わりの季節・原因や掃除のコツ等を詳しく解説します。
この記事の目次
目次を閉じる抜ける猫の毛の対策を徹底解説!抜け毛がひどい原因とは?
記事モデル:むぎ
ここ数年猫が大人気で、人と暮らしている猫の数は、いまや犬を超えたといわれています。
散歩の必要もなく部屋で飼いやすいのですが、猫との生活はある種の覚悟が必要です。
特に猫の毛は季節に関係なく抜けるので、抜け毛対策を講じないと人も猫もトラブルに見舞われます。
今回「MOFFME」では
- なぜ猫の毛は抜ける?抜け毛が多い原因は?
- 猫の抜け毛が多い!ストレスや病気のサイン?
- トラブルを防止する猫の毛のお手入れと抜け毛対策
- 猫の抜け毛を掃除するコツ
抜ける猫の毛が多い原因は?換毛期やストレス等の原因を解説!
猫の毛は、どんどん抜ける特徴があります。
抱っこすれば服は猫の毛だらけ、一年中毛は抜けますが特に春から夏にかけて被毛が冬毛から夏毛に生え変わりますので、撫でるだけでも毛が抜けるのです。
その他の時期でも高齢猫になると抜け毛が多いといわれており、またストレスや病気の症状として猫の毛が抜ける場合があります。
猫の毛が大量に抜ける主な原因を整理すると
- 春先と秋口の換毛期による被毛の生え変わります
- ストレスによって毛が抜ける場合がある
- 病気の症状
①:換毛期
猫との暮らしが初めての方は、猫の毛が毎日抜けて大丈夫なのか不安になるのではないでしょうか。
猫の毛が抜けるメカニズムは新陳代謝であり、一年中大量に毛が生え変わります。
そのため猫自身も毛繕いしていつも被毛をキレイに整えていますが、特に春先と秋口に「換毛期」と呼ばれる抜け毛が多い時期は、猫の毛繕いだけでは抜け毛の処理が追いつかないようです。
では換毛期にどうして猫の毛が多く抜けるのか確認してみましょう。
猫の被毛
猫の被毛には- シングルコート 一層の毛
- ダブルコート 二層の毛
- 春先 冬のモフモフした毛からサッパリした毛に生え変わります
- 秋口 寒さに耐えるためボリューム感のある毛に生え変わります
- 夏と冬に備えるため体温調整の役割を担う下毛が生え変わる時期
- 下毛のあるダブルコートの猫の抜け毛が多い時期
②:ストレス
猫は一日の間にどのぐらい毛繕いを行うのか、ご存知でしょうか?
ある研究によると、猫は起きている時間の三分の一は全身を舐めているそうです。
毛繕いの目的は
- 体の汚れを落とす
- 体温を調節する
- ストレスを軽減する
- 常同障害というストレス性の精神疾患の疑いがある
- 原因は脳内ホルモンのセロトニンの不足
③:病気
猫の毛は、新陳代謝によって年中抜ける状態は正常であり、春と秋の換毛期に体温の調整のため抜け毛が増えることも特段、異常ではありません。
しかしそれ以外の場合は、病気の可能性があり獣医師による診療をおすすめいたします。
猫も病気によって毛が抜けることがあり、さらに治療のため使用している薬剤で毛のツヤが無くなり、抜けたりする場合があるそうです。
また猫は、病気などで体に痛みや痒みを感ずる部分をよく舐める特徴がありますので、これも抜け毛が多くなる原因のひとつではないでしょうか。
猫の抜け毛の原因として考えられる病気とは?
猫は病気などによって抜け毛が多くなったり、またごっそり一ヶ所が抜けるといった症状がありますので、日頃のお手入れを通した健康管理がとても重要です。
さらに病気以外にも引越しや部屋の模様替えなど生活環境の変化が起因したストレスで、猫の毛が抜けることがあるいわれています。
そのため飼い主さんとして猫の抜け毛の原因となる病気を知っておくと、いざという時にとても役立ちますので、主な病気についてご説明していきます。
①:ストレス性の脱毛症
猫は神経質な一面があるため、ストレスに弱い生き物です。
ストレスを受けると気持ちを落ち着かせようと毛繕いを行い、ひどい場合は執拗に舐め続け皮膚にダメージを与え、いつもより毛が抜け、脱毛してしまうこともあります。
この被毛のトラブルが重くなると、ストレス性の脱毛症に進行するそうです。
ストレス性の脱毛症の原因
ストレスを受けた猫が
- 執拗に毛繕いを行いストレスを発散させる障害行動
- 皮膚が血行不良になる
- 過度な毛繕いによって抜け毛が多くなり脱毛が見られる
- 脱毛した皮膚をさらに舐め続けると炎症を起こすことがある
②:ノミ・食物アレルギー
人と同じようにアレルギーに反応する飼い猫が増えているそうです。
猫のアレルギーの主な原因は、室内飼育でも寄生する可能性があるネコノミと毎日食べているキャットフードなど食物になります。
アレルギーの初期症状は痒みが起こり、どうしても爪で引掻いてしまうので、猫の毛が抜けるのです。
そこでノミアレルギーと食物アレルギーのポイントをお伝えいたします。
室内飼育の猫も注意!ネコノミ
外に出ない室内飼育の猫でもネコノミが寄生することがありますので、寄生虫対策はしっかり行わなければなりません。ネコノミの原因は
- 人が野良猫を触ったためノミを持ち帰り猫に感染
- 新しく迎えた猫からノミがうつる➡先住猫・人
- 激しい痒み、掻く、猫の毛が抜ける
- 湿疹や皮膚炎
- トウモロコシや大豆、小麦などの穀物がアレルゲン
- 鶏肉や乳製品、卵もアレルゲンの危険性がある
- 痒みから舐める、掻く、猫の毛が抜ける
- 食物過敏症や下痢を併発
③:猫ニキビ
猫の顎の下に黒いブツブツした粒状のようなものを見たことはありませんか?
それは汚れているのではなく、猫ニキビという皮膚のトラブルが考えられます。
猫ニキビとは、人のニキビのような皮膚疾患で毛穴に皮脂が詰まり発症するといわれています。
猫ニキビの原因
- 毛穴に皮脂が詰まる細菌感染
- 顔や顎周りのお手入れ不足
- フード食器が汚れ黴菌が繫殖し感染
- 初期症状は黒いブツブツが表れる
- 強い痒みが表れ、掻く、猫の毛が抜ける
- 重症化すると膿が出てくる
④:皮膚糸状菌症
猫の頭のてっぺんに円形の脱毛を見つけたことはありませんか?
痒みがないため猫はいつも通り、元気に過ごしていると思われますが、その症状は皮膚糸状菌症というカビに感染して脱毛や炎症を引き起こす病気になります。
皮膚糸状菌とはカビの一種であり、猫だけでなく犬や人にも感染する皮膚病です。
皮膚糸状菌症の原因
猫はイヌ小胞子菌に感染し、発症するといわれています。菌が付着した毛やフケのついたブラシを使い、ブラッシングすると感染することもあるそうです。
主な症状
最初は無症状のため感染していることに気づかない場合があります。- 感染し数週間後に猫の毛が一部、抜ける
- わずかな脱毛が徐々に広がる
- 皮膚が赤くなり、フケやかさぶたが表れる
⑤:疥癬
猫が頭よく振る仕草が見られる場合、疥癬という皮膚病の疑いがあります。
疥癬とは、猫小穿孔ヒゼンダニという寄生虫が皮膚の中に穴を掘って寄生することで引き起こされる皮膚疾患です。
疥癬の原因
- 猫小穿孔ヒゼンダニに感染
- 野良猫から感染することが多い
疥癬の主な症状
とにかく痒くて仕方がないようです- 激しい痒み
- 頻繁に体を掻くため猫の毛が抜ける
- 皮膚が厚くなりフケやかさぶたが出る
- 掻いた箇所から出血
- 頭を振る
補足:抜け毛を放置すると病気になることもあるので注意!
猫は自分で毛繕いを行って被毛をキレイに整えますが、その際に抜け毛をどうしても飲み込んでしまい、トラブルを起こしてしまうことがあります。
毛繕いで舐めとった抜け毛は
- 胃に入り消化器を移動し便といっしょに排出
- 胃の中で毛が塊り吐き出す
- 胃腸の働きを妨げる
- 嘔吐や下痢、吐き気
- 食欲不振、便秘
- こまめに飼い主さんがブラッシングを行う
- 毛繕いが増えないようストレスチェックを行い原因を取り除く
抜ける猫の毛対策とは?愛猫にしてあげられる4つのことを解説!
猫には、春先と秋口に換毛期と呼ばれる抜け毛が多い時期があります。
猫は毛繕いしますが、自分では届かない箇所があり、また高齢猫は毛繕いが行き届かないことが多いので、抜け毛が毛玉になり皮膚トラブルを起こすことがあるそうです。
さらに猫が舐めて飲み込む抜け毛の量が多いと、胃腸に負担がかかります。
そのため抜ける猫の毛対策として
- こまめなブラッシングで抜け毛取り除く
- 被毛の汚れには定期的なシャンプー・リンスが効果的
- 長毛種の毛玉対策には猫の毛をカット
- 猫が飲み込んだ毛の排出をサポートする毛玉除去剤の使用
①:こまめなブラッシング
猫のブラッシングは、換毛期の抜け毛対策だけでなく、愛猫の健康維持のためにも、毎日こまめに行うことが必要です。
ブラッシングによって
- 抜け毛を飲み込む量を軽減
- 毛球症や胃腸炎の予防と病気の早期発見
- マッサージによる血行の促進
- 被毛の汚れを取りツヤを出す
- スキンシップにより飼い主さんとの信頼関係を築く
- ラバーブラシまたはスリッカー
- 被毛のツヤを出す豚毛ブラシ(短毛種)
- 水を入れ使用するスプレー容器
- 毛玉を発見するコーム(長毛種)
②:定期的なシャンプー・リンス
猫は濡れるのを極端に嫌う性質ですので、シャンプーは苦手という猫が多いようです。
こまめにブラッシングを行っていれば、猫にシャンプー・リンスは必要ないと考えられていますが、抜け毛の多い時期の換毛期にはおすすめの抜け毛対策になります。
また長毛種の猫には、被毛のお手入れのために定期的なシャンプー・リンスが必要ではないでしょうか。
【シャンプー・リンスのメリット】
- ブラッシングで取り切れなかった抜け毛対策が可能
- 猫の嘔吐対策として効果が期待できる
- 皮脂の分泌が多いべたつきやすい被毛をキレイする
- 被毛に付着した塵やこまかな埃を取り除ける
- 猫アレルギーの予防
- ノミやダニの駆除効果が期待できる
③:長毛種ならカットしてあげる
長毛種の猫の被毛を健康的に管理するには、抜け毛と毛玉対策が重要です。
特に長毛種は毛繕いで舐めとることができない部分やブラッシングだけでは抜け毛が取り切れない場合があります。
また毛が長いため絡まりやすく毛玉の原因になり、古い毛がそのまま抜けずにあると細菌が繁殖し皮膚トラブルの原因になります。
長毛種の抜け毛対策として、ブラッシングやシャンプーに加え、猫の毛の「カット」がおすすめです。お尻の毛だけ刈ってあげてもいいです。
カットの効果は
- 毛が絡まないよう整えられる
- 毛玉ができないよう予防
- 被毛を清潔に維持
④:毛玉除去剤を試してみる
猫が抜け毛を飲み込まないよう毛繕いを止めることは不可能ですが、飲み込む抜け毛の量をブラッシングやシャンプー、カットで減らすことは可能です。
さらに猫が飲み込んだ抜け毛を上手く排出させるために、サポートすることはできないでしょうか。
おすすめの抜け毛・毛玉対策は毛玉除去剤のサプリメントの使用です。
毛玉除去剤とは
- 主成分にワセリンや流動パラフィンを配合
- 飲み込んだ毛の消化器の流れを促進
猫の抜け毛はどう掃除する?3つの掃除のコツを詳しく解説!
猫の毛は、フワフワと柔らかいので部屋のあちこちに飛び散りますし、抱っこしたなら服が毛だらけになりますよね。
猫との暮らしは、抜け毛を避けることができないのですが、特に飼い主さんが負担と感じることは、毎日の掃除ではないでしょうか。
掃除は猫がいつも居る部屋だけでなく猫が出入りする所すべてであり、さらに猫の毛がついた服の洗濯や布団、カーテンなども抜け毛を取り除かなければなりません。
そこで猫の抜け毛を効率的に掃除するコツや注意点などを解説いたします。
①:掃除機等を使って素早く掃除する
掃除を怠り、猫の抜け毛を放置しておくことは、人だけでなく猫にとっても悪影響を及ぼす可能性があり、部屋全体をきちんと掃除してキレイにしておく必要があります。
毎日掃除しているのに!
部屋ではノミやダニの姿は見たことなくても- ソファや棚の下などにノミやダニの卵が潜んでいることがある
- 猫の抜け毛やフケがダニの餌になっている
- 素早く掃除が行えるコードレススティッククリーナーやハンディクリーナー
- カーペットに絡みついた猫の毛を掻きだすタービンブラシ搭載の掃除機
- フローリングや畳など床をキレイに保てるロボット掃除機
②:空気清浄機や掃除機のフィルター掃除も大切に!
人と猫の快適な暮らしを支えるために、ご家庭ではさまざまな家電が使用されています。
なかでもエアコンや掃除機、空気清浄機などは、猫との暮らしには欠かせないものです。
家電製品を安心して使用するには、故障やトラブルを未然に防ぐために内部の掃除やパーツ交換など定期的なメンテナンスを行う必要があります。
なかでも猫の抜け毛が原因で思わぬ故障トラブルを発生することがありますので、以下のポイントを参考に注意しましょう。
【抜け毛に注意すべきポイント】
- 掃除機の紙パックに抜け毛を溜めこまない!
- 空気清浄機やエアコンのフィルターについている抜け毛を定期的に除去!
- 静電気によって家電製品に抜け毛がつきやすいため適時拭き掃除を!
③:抜け毛掃除用の便利グッズを使う
猫によっては、掃除機の大きな吸引音に驚き、嫌がる場合がありますし、病気を抱えている猫がいると掃除機の使用はストレスとなりますので、使用は避けたいです。
そのようなとき、活躍してくれる抜け毛掃除用の便利グッズをご存知でしょうか。
床からカーテン、ソファ、布団、猫のベッド、車の中などあらゆる所についた猫の抜け毛が簡単に除去できます。
そこで、おすすめの抜け毛掃除用便利グッズを3品ご紹介いたします。
簡単抜け毛取りクリーナー
布団やカーテン、カーペットなどに付着した猫の毛が簡単に取れるクリーナー、粘着テープを使わず繰り返し使用できますので、コストパフォーマンスに優れたグッズになります。ペットグローブ
猫の体をやさしく撫でるだけで抜け毛がごっそり取れます。またマッサージ効果があるため猫も気持ちよく、お部屋もキレイに保つことができます。
洗濯用抜け毛取りスポンジ
洗濯槽に入れるだけで、服についた抜け毛を洗濯中に回収してくれるグッズです。ほかの洗濯物に抜け毛がつかないようにできますので、とても便利で人気があります。
念のためにペット保険に加入しておくのがおすすめ!
猫の抜け毛が増える換毛期には、毛繕いによって抜け毛を舐めとり飲み込む量も多くなることでしょう。
そのため抜け毛を上手く体外に排出できないと、猫の体に負担がかかり、毛球症や胃腸炎などを引き起こす可能性があります。
もし動物病院で治療を受けた場合、猫を含めペットには健康保険制度がないため、医療費は全額自己負担です。
ペットの医療費は、そもそも検査・治療・投薬などかなり高額であり、手術が必要になると飼い主さんの負担は、さらに重くなります。
そのような不測の事態に備えるには、ペット保険に加入しておくことがおすすめです。
ペット保険は
- 治療費総額の5割または7割カバー(補償内容によって異なります)
- 手術など高額医療も手厚く補償
まとめ:抜けた猫の毛対策を徹底解説!抜け毛防止方法とは?
猫は、春と秋の換毛期だけでなくストレスや病気、年齢などによって抜け毛が多くなることがありますので、常に部屋をキレイに掃除しておくことが重要です。
また猫の抜け毛が原因となる病気には十分に気を付けるとともに、日頃より抜け毛対策が大切ということをお伝えいたしましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは
- 春と秋の換毛期は猫の抜け毛が多い時期
- 異常な抜け毛や脱毛はストレスや病気が考えられる
- 抜け毛を放置すると毛球症や胃腸炎を発病!
- 猫の健康維持に抜け毛除去と被毛管理を実践しよう
- 抜け毛掃除のコツと注意点