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内容をまとめると

  1. 猫のマーキングは、自分の存在や自分と群れの縄張りを示すための行為
  2. マーキングには爪とぎ、体の擦り付け、おしっこを撒き散らす「スプレー」の3種類がある
  3. もし猫がマーキング以外でトイレ以外で排泄をする場合、泌尿器系や消化器系の病気を発症している可能性がある
  4. 猫の治療費用は全額自己負担のため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ!

雌猫もオスのようにマーキング、スプレー行為をするのでしょうか。発情期のうるさい鳴き声やおしっこを布団や人にかける等の行為にはとても困りますよね。どうやめさせるのが良いのでしょうか。この記事では雌猫のマーキング、スプレー行為について原因や対策方法を解説します。

記事監修者「中西 涼馬」

監修者中西 涼馬
一般社団法人愛玩動物健康管理協会(CAHA)理事

子供の頃から多くの保護犬や保護猫と暮らしてきた。その他、野生動物や昆虫類含め、全ての動物に対して深い愛を持つ。現在、ドーベルマン(元保護犬)・ボルゾイ・ゴールデンレトリバー(悪徳ペットショップから保護)・ボーダーコリーや猫たちと暮らす。主に猫に関しての記事監修者として活躍している。【保有資格:猫健康管理士(一般財団法人全日本動物専門教育協会)】

この記事の目次

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雌猫のマーキング、スプレー行為の意味とは?防止方法を解説!


記事モデル:いろは&こはる

(※記事モデルの猫ちゃんがマーキングしているわけではございません。)


猫の尿のにおいは洗濯してもなかなか取れないため、愛猫のスプレー行為に悩まされている飼い主さんは少なくないかと思います。


雄猫の場合は縄張りを主張するためにマーキング・スプレー行為をすることが多いとされますが、雌猫がおしっこでマーキングをするのはなぜなのでしょう。


今回「MOFFME」では

  • 猫のマーキングとは?
  • 猫のスプレー行為とは?
  • スプレーとマーキングの違い
  • マーキング・スプレーの原因になる猫の発情の特徴や時期
  • 雌猫がマーキングをする原因
  • 雌猫がマーキングをする場合の対処法・やめさせる方法
について説明していきます。

問題行動に感じられる猫のマーキング・スプレー行為ですが、おしっこを布団や人にかける行動にも猫なりの意味があります。

ぜひ最後までこの記事に目を通して、雌猫がマーキングする場合の理由と対処法を確認してください。

またMOFFMEではペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧下さい。

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そもそも猫のマーキング、スプレー行為とは?発情時期も解説!

 

猫があちこちに自分のにおいをつけて回ることを「マーキング」と呼びます。


尿のにおいなどで自分の存在を示すマーキング行為は、特に去勢していない雄猫が複数いる環境などで盛んに行われますが、雌猫を一匹だけで飼育していても見られます。


ここでは

  • 猫のマーキング行為とは?
  • 猫のマーキングの意味
  • 猫のスプレー行為とは?
  • 猫のスプレー行為の意味
  • 鳴き声がうるさいなど、発情期の雌猫の特徴
  • 猫の発情期はいつから始まるのか
について説明していきます。

雌猫がマーキングをする場合、原因が発情期のことも少なくありません。発情期の猫の様子をしっかり知っておくこともおすすめします。

猫のマーキングとは?意味や行動について解説!

猫のマーキングとは自分の存在や自分と群れの縄張りを示すための行為で、猫が「自分の所有物だ」と思ったものに行うことが多いです。


猫のマーキングには、以下の3つの種類があります。

  • 爪とぎ
  • 体を擦り付ける
  • 尻尾を立てて家具や壁に尿をかける、スプレー行為
どれも自分のにおいを対象物に付けることを目的にしていますが、それぞれが持つ意味は異なります。

爪とぎでマーキングする時、猫は肉球から出るフェロモンで縄張りを示しているとされます。

また猫が体を擦り付けるのは飼い主さんや家族、ペット仲間やお気に入りのものが多く、安心している時に見られる行動です。こちらは、猫が自分の所有権を訴える目的で行うマーキング行為と言えます。

そして最も飼い主さんを悩ませるのが、スプレーと呼ばれるおしっこを使ったマーキングです。

爪とぎや体を擦り付けるマーキングと違いスプレーは強烈なにおいを残すため、おしっこをかけられた布団や洋服を捨てたことがある、という飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

猫のスプレー行為とは?意味や行動について解説!

スプレーとは、猫が普段より濃い尿を家具や布団といったトイレ以外の場所にかける行動です。前述の通りマーキングの一種で、時には尿を人にかけることもあります。


猫がスプレーを行う理由として考えられるのが、強いストレス発情期です。新しい猫が家に来た等、環境に大きな変化が生じた時に多くスプレー行為が見られます。


特に去勢手術を受けた雄猫や避妊手術を受けた雌猫が頻繁にスプレーを行う場合には、生活環境を見直してストレスの要因を探ってみると良いでしょう。


発情が原因のスプレー行為は、繁殖のために異性の猫に自分の居場所を訴える目的を持ちます。

猫の発情はいつから始まる?発情時期について解説!

マーキング・スプレー行為の原因ともなる発情ですが、いつから始まるのでしょうか?


短毛種の猫は生後半年前後、長毛種はやや遅めの1歳から1歳半程度で初めての発情期を迎えるとされています。


個体差もありますが、目安として体重が2.5kg程度になると発情する可能性があると考えておきましょう。


実は発情期があるのは雌猫だけ。2〜4月と6〜8月に雌猫は繁殖のピークを迎えますが、最近ではこのピーク時期が大幅にズレたり期間が延びるケースも多くなっているのが特徴です。


発情中の雌猫は普段とは異なるうるさい鳴き声を出し、背中を床に擦り付ける、お尻を持ち上げる姿勢をとるなどの変化が見られます。


この状態は10日ほど続くのですが、交尾ができなかった場合には雌猫の発情期はいったん終わりを迎え、5〜15日ほどするとまた発情期が始まるのです。

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雌猫はどうしてマーキングする?マーキングの原因を解説!

 

雌猫がマーキングを行う場合、発情期やストレスが原因であることが多いとお伝えしましたが、ではなぜ発情期やストレスでマーキングを行うのでしょうか?


ここでは

  • 発情期に雌猫がマーキングを行う理由
  • 威嚇や防衛本能で雌猫がマーキングを行う理由
  • マーキングの原因にもなる「猫の転位行動」とは何か
について説明していきます。

①:交配相手に自分をアピールする性的行動

雄猫は近くに発情期を迎えた雌猫がいた場合に、雌猫に反応して発情します。


そのため雌猫は繁殖に適した日照時間が長くなる季節(春〜夏)になると「自分は発情している」と、雄猫にアピールする必要があるのです。


爪とぎや体を擦り付けるなどのマーキングで出る微かなフェロモンでは離れた場所にいる雄猫へのアピールは難しく、より濃厚なにおいをつけるために雌猫は尿を使うと考えられています。

②:競争相手に自分の存在を誇示する防衛・威嚇行動

新入りの猫が家族に加わる、引っ越しをする等の環境の変化があった際、猫は自分の居場所を確認する、自分の存在を主張するためにマーキングを行います。


雌猫より雄猫の方が縄張り意識が強い傾向がありますが、雌猫であっても庭に知らない猫が入ってきた、発情期に近くに他の雌猫がいた場合などに防衛や威嚇の意識が高まります。


部屋の模様替え等、些細な変化でも不安に感じて防衛のためのマーキングを行う猫もいるため、環境を変える際には猫に不安を与えないように気を付けてあげましょう。

③:不安・葛藤を解消する転位行動

猫は強い不安や恐怖、痛みなどを感じた際に、それを解消するために全く関係のない相手を攻撃する等、因果関係の感じられない行動を取ります。


これを猫の転位行動転嫁行動と呼び、転嫁行動では飼い主などの家族やペット仲間に八つ当たりのような行動を取ることが多いです。


一方で転位行動では顔を洗う、爪を研ぐ、自分の体を必死に舐めるといった様子が見られ、マーキングを行うこともあります。


飼い主さんが構ってくれない等の不安や葛藤を解消するために、全く関係のない行動をして気を紛らわせようとしていると考えられます。

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雌猫のマーキングをやめさせるには?防止方法や注意点を解説!

 

マーキングは飼い主さんを困らせるだけではなく、放置しておくと猫の病気に繋がるおそれもあります。


では雌猫のマーキングをやめさせる、防止するためには、どのような対策を取ればよいのでしょうか。


ここでは

  • 避妊手術を受ける
  • 尿のにおいを残さない
  • 不安の原因を探る
  • 雌猫が突然発情期を迎えた場合の注意点
  • 猫の尿のにおいを消す方法
について説明していきます。

対策①:避妊手術を受けさせる

雌猫の場合、避妊手術で発情が原因のマーキングを止めさせることが期待できます。


雌猫の避妊手術は生後6〜8ヶ月で受けるのが適切とされており、初めての発情を迎える前に手術を終えることが望ましいでしょう。


交尾の相手がいないにも関わらず発情期が来るという状況は、猫にとって心身ともにかなりの負担になります。


健康な体にメスを入れて手術するなんて可哀相と感じる方も少なくないでしょうが、適切な時期に避妊手術を行えば、乳がんや子宮筋腫などの病気のリスクも下がるとされています。

対策②:マーキングされた場所を徹底的に掃除する

猫は自分の尿のにおいがついた場所に、繰り返しマーキングを行う傾向があります。


そのため同じ場所に尿をかけられるのを防止するために、マーキングされた場所は徹底的に掃除して、においを消しましょう


布団や衣類など、どうしても尿のにおいが取れないものについては、思い切って処分を検討する必要があるかもしれません。


猫のマーキングはいたずら等ではないため、しつけで治そうといったことは考えないでください。

対策③:愛猫のストレスや不安感の原因を取り除いてあげる

猫のマーキングの原因がストレスと考えられる場合、ストレスの元を探して対処する必要があります。


引っ越しがストレスの理由であれば、猫が新居に慣れてくれればマーキングもやめる可能性が見込めますが、多頭飼いを始めたことが原因であれば猫同士が快適に暮らせるように環境を整えなければいけません。


トイレは猫の数より1個多く設置してあるか、猫がそれぞれ一匹になれる場所はあるのか等、環境を見直してみましょう。


猫がストレスを感じる理由は様々です。場合によっては原因が複数のこともありますので、愛猫の様子をよく観察してください。

発情中の雌猫の注意点とは?脱走に特に注意!

交尾の相手を探して、発情中の雌猫が家から出ていってしまうことも珍しくありません。


家を出て雄猫に出会った場合、交尾してしまう可能性は高く、雌猫は交尾の直後に排卵することから妊娠する確率も非常に高いと考えられます。


そのため避妊手術の前に発情が来てしまった際には、愛猫の脱走を防止する必要があります。


人の出入りで玄関のドアがあいた瞬間やベランダ、窓からも脱走するおそれがあるため、玄関の前には高い柵を設置する、戸締まりはしっかり行うなど対策をしましょう。

補足:マーキングやスプレー行為の臭いはどう対処する?

猫の尿のにおいを取るためには、以下のような方法があります。

尿がついた場所においを消すための対処法
カーペットや布団など丸洗いできないもの中性洗剤やアルコールを含ませた布で拭いた後、熱湯をかけて乾かす
衣類など洗えるもの酸素系漂白剤を塗り込んでぬるま湯で洗う
床や壁尿を拭き取ってから水4:お酢1で混ぜたものをスプレーする

猫は食事をする場所と排泄をする場所を分ける習性があるため、マーキングした場所に食事を置いておくのもおすすめです。


また猫は柑橘系の香りが苦手なため、掃除に柑橘系の洗剤やペット用以外の消臭剤を使用するのは避けてください。

念のためにペット保険に加入しておくのがおすすめ!

猫がトイレではない場所で排泄をする場合、マーキング以外にも泌尿器系消化器系の病気を発症している可能性が考えられます。


病気が原因で排泄時に痛みを感じた際、猫は「自分は病気かもしれない」とは思いません。「この場所に自分を攻撃する要素がある」と考えてしまうのです。


ストレスや発情期が原因なのではなく、病気が原因でトイレ以外の場所で排泄をするのかも、と考えた時に治療費に悩まずに済むように愛猫が健康なうちにペット保険を検討することをおすすめします。


ペット保険では避妊や去勢手術の費用は補償されませんが、手術前の血液検査で病気が発覚した場合には治療費は補償してもらえます。


MOFFMEでは猫のペット保険の一括比較サービスや、最新の口コミ・評判をまとめた記事も取り扱っていますので、是非ペット保険選びの参考にしてくださいね。

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まとめ:雌猫のマーキング、スプレー行為の原因と対策を解説!

   

雌猫がマーキングをする意味や、スプレー行為をやめさせる方法や対処法について紹介致しました。


この記事のポイントは

  • 猫のマーキングには爪とぎ、体の擦り付け、スプレーの3種類がある
  • スプレーとは濃いおしっこをトイレ以外の場所に吹きかける行為
  • 雌猫の発情は早ければ生後半年前後から始まる
  • 雌猫の発情のピーク時期は2〜8月
  • 発情中の猫にはうるさい鳴き声を出す等の変化が見られる
  • 雌猫は雄を呼ぶためにマーキングをする
  • 猫は強いストレスや不安を感じるとマーキングする
  • マーキング防止・対処法として最も有効なのは避妊手術
  • ストレスの原因を見極める
  • 猫が発情してしまった場合には脱走防止策を講じる
  • マーキングのにおいを消す方法は、布団や床など場所によって異なる
  • 猫の尿のにおいを消すには熱湯や酵素系漂白剤、中性洗剤を使用する
です。

突然猫が尿を家具や人にかけるようになると、トイレのしつけを失敗してしまったのかと悩む飼い主さんもいるかもしれません。

しかし猫がトイレ以外の場所で排泄した場合、その背景には猫なりの理由があります。

マーキングをやめさせるためには愛猫の様子を注意深く観察し、何が原因なのかを探って対処法を考えましょう。

MOFFMEでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧下さい。