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イギリスの古いことわざに『子供が生まれたら犬を飼いなさい』というものがあります。この言葉に込められた素晴らしい教訓が共感を呼び、今ではイギリスだけでなく世界各国に知れ渡っています。この記事では、『子供が生まれたら犬を飼いなさい』の真意を解説していきます。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

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イギリスの古い諺『子供が生まれたら犬を飼いなさい』の真意は?

犬にまつわることわざは、世界各国に数多く存在します。


そんなことわざのひとつとして「子供が生まれたら犬を飼いなさい」ということわざがあるのはご存知でしょうか?


作者不明のイギリスのことわざとして言い伝えられていますが、初めて聞いたと言う方も多いのではないでしょうか?


そこで今回の「MOFFME」では、そんなことわざ「子供が生まれたら犬を飼いなさい」の真意について深堀り。

  • 『子供が生まれたら犬を飼いなさい』の意味を解説
  • 日本の『子供が生まれたら犬を飼いなさい』に似たことわざ
  • 実際、子供が生まれたら犬は飼うべきなのか
  • 子供が犬と一緒に育つメリットを紹介
上記の4つに焦点をあててご紹介していきます。

『子供が生まれたら犬を飼いなさい』の意味を解説



子供が生まれると、初めてのことが多く、子供のお世話だけでもとても大変。


そんななか、なぜ「子供が生まれたら犬を飼いなさい」ということわざが古くから言い伝えられ、広まっているのでしょうか?


それには「子供が生まれたら犬を飼いなさい」に続く文章を知ることで、その真意がわかるはずです。


そこでこの項目では

  • 『子供が生まれたら犬を飼いなさい』の原文は?
  • 『子供が生まれたら犬を飼いなさい』から伝えたいこと
についてご紹介します。

『子供が生まれたら犬を飼いなさい』の原文は?

「子供が生まれたら犬を飼いなさい」の詩の全文と英語版は以下になります。


子供が生まれたら犬を飼いなさい。

If your child is born, have a dog.


子供が赤ん坊の時、子供の良き守り手となるでしょう。

When he is a baby, it will protect him well.


子供が幼年期の時、子供の良き遊び相手となるでしょう。

When he is a young child, it will play with him well.


子供が少年期の時、子供の良き理解者となるでしょう。

When he is a boy, it will understand him well.


そして子供が青年になった時、 自らの死をもって子供に命の尊さを教えるでしょう。

And when he grows big, it will die earlier. But it will teach him sadness of death and value of life by means of itself's death.


この「子供が生まれたら犬を飼いなさい」ということわざは、イギリスのことわざとして世界に広がっていますが、実際のところは作者不明。

本当にイギリスのことわざなのかも現在のところ不明ですが、多くの人々の胸に刺さり、今でも語り継がれています。

『子供が生まれたら犬を飼いなさい』から伝えたいこと

では、この「子供が生まれたら犬を飼いなさい」ということわざが伝えたいこととはどのようなことなのでしょうか。


それは「命の尊さ」ではないでしょうか。


時にはまるで親のように、そして時には親友のように、そして理解者となってくれる愛犬。


子犬の時から一緒に成長をし、一緒に暮らし、楽しいことや辛いことを共有してきた存在。


親や兄弟、幼馴染など、同じような立場の人はたくさんいるかもしれません。

ですが、人間同士だと成長のスピードが同じため、どうしても「命」や「死」について意識することが薄いのは事実。


ですが、犬は人間よりも早く成長してしまう生き物で、どんなにあらがってもお別れのときが来てしまいます。


小さい頃から10年ちかく、あるいはそれ以上ともに過ごした存在が、ある日この世からいなくなってしまう「死」との初めての対面。


それをもって、本当の「命の尊さ」を学ぶことができるのではないでしょうか。

日本の『子供が生まれたら犬を飼いなさい』に似たことわざ


「子供が生まれたら犬を飼いなさい」ということわざは、イギリスのことわざと言い伝えられていますが、日本にも犬にまつわることわざが存在するのはご存知でしょうか。


以下で犬にまつわることわざの

  • 『犬は三日飼えば、三年恩を忘れぬ』
  • 『犬馬の養い』
についてご紹介します。

日本のことわざ①『犬は三日飼えば、三年恩を忘れぬ』

『犬は三日飼えば、三年恩を忘れぬ』ということわざは、


犬は三日一緒に生活し、餌などの面倒を見て可愛がってあげれば、その恩を三年忘れることはない。


という意味が込められています。


また、三日や三年という期間に関して科学的な根拠はなく、記憶力がよく、主人に忠実な犬のことを言い表している言葉です。


また、本来の意味として「動物の犬でもそれだけ忘れないのだから、人間は一度受けた恩を一生忘れてはいけない」という、恩を忘れてしまいがちな人間自身への戒めの意味も込められています。

日本のことわざ②『犬馬の養い』

『犬馬の養い』ということわざは、


犬や馬にただ餌を与えているのと同じように、親を敬うこと無くただ衣食の面倒を見ているだけ、つまり、親への敬いの気持ちがない、という意味です。


親孝行をしているつもりでも、着るものや食べるもの、住むところなど、最低限のことしか面倒を見ていなければ、それは犬や馬にしていることと同じ、ということでしょうか。


昔は番犬や猟犬など、人間に使役する動物だった犬ですが、現在の「ペット」という立ち位置の犬は「家族の一員」という存在になっている家庭が多いでしょう。


毎日のスキンシップや、病気になれば時に人間以上にお金をかけて治療し、一緒に生活している現在ではあまりピンとこない…という方も多いかもしれませんね。

実際、子供が生まれたら犬は飼うべきなのか


「子供が生まれたら犬を飼いなさい」ということわざを知って、深く感銘を受けた方も多いと思います。

自分に子供が生まれたら犬を飼おうと思っている方もいるのではないでしょうか。


では、実際に子供が生まれたら犬を飼うべきなのでしょうか?


「子供が生まれたら犬を飼いなさい」ということわざは広まってはいるものの、実際は乳児期の子供と同時に育てるのは難しいのが現実です。


その理由を以下で詳しくご紹介します。

乳児期の子供と同時に育てるのは難しい

「子供」と言っても、人間の子供の時期は長く、多くの人の中で「子供」という言葉はどの時期を指すのか、差異があることでしょう。


子供は子供でも乳児期の子供と子犬を一緒に育てるのは少々難しいことは事実です。


初めて人間のお母さん、お父さんとなり、右も左もわからず、調べては迷い、どれが正解かもわからない子育てが始まります。


乳児期の人間の赤ちゃんは、一人ではなにもすることができず、少しの間でも目を離せない状態です。


そんななか、子犬の(人によっては初めての犬の)子育てをできる余裕があるでしょうか?


子犬の間は食事の回数も多く、今後人間社会で生活していくためのしつけもたくさんしなければならない時期。


ワクチン接種や、それが済んだら毎日の散歩に日々のお手入れなども欠かせません。


はたして、乳児期の子供と一緒に同じぐらいの愛情や手間をかけて犬を育てられるでしょうか?


おそらくは「NO」となる人が多いはずです。


もし自分のお子さんが子供のうちに犬をお迎えしたいのであれば、お子さんがある程度親と会話での意思疎通ができ、良い悪いの分別がつくようになる3〜4歳ごろを目安にするといいのではないでしょうか。

子供が犬と一緒に育つメリットを紹介


乳児期の子供と同じ時期に犬を迎えるのは難しいですが、子供がある程度大きくなり、会話でコミュニケーションがとれ、良い・悪いの認識ができるようになれば、子供が犬と一緒に育つメリットはたくさんあります。


以下でそんなメリットの

  • 責任感が身に付く
  • 優しい心が育つ
についてご紹介します。

メリット① 責任感が身に付く

子供と犬が一緒に育つことのメリットのひとつに「責任感が身につく」ということがあげられます。


犬は家族の一員で、お世話をしなければならない存在です。


毎日の食事のお世話や排泄物やトイレシートの交換、ブラッシングやシャンプー、歯磨きやスキンシップなどの日々の欠かせないお世話。


また、散歩は毎日、もちろん雨の降っている日も行かなければなりません。

そして、病気で看病が必要になったときも面倒を見る責任があります。


もちろん、犬は基本家族しか頼ることができません。

自分が遊びに行きたいからといって、その毎日のお世話を無視して遊びに行ったり、旅行に行ったりすることはできません。


生き物を飼うことの責任を小さい頃から感じ、習慣化することによって、責任感が養われていきます。

メリット① 優しい心が育つ

もうひとつのメリットは「優しい心が育つ」ということです。


犬は喋ることができず、ペットという立場の犬は、人間が世話をしなければ生きていけない存在でもあります。


そんな犬に心を寄せ、一緒に生活していくことで、立場が弱いものを守るという優しい心が育つことに繋がります。


また、犬と一緒に生活するということは、犬が「元気がいい」「機嫌がいい」「元気がなさそう」「困っていそう」など、表情や動きを読み取り、非言語のコミュニケーションを日々とっていくことになります。


そうすることで、コミュニケーション能力も培われ、いわゆる「空気を読む」というのも自然と身につくこともでき、その結果、相手がしてほしいことを与えることができる人間に成長していくことにもつながるでしょう。

『子供が生まれたら犬を飼いなさい』家族で話し合ってみよう!

今回は「子供が生まれたら犬を飼いなさい」ということわざについてご紹介してきました。


今回の記事のポイントは

  • 「子供が生まれたら犬を飼いなさい」ということわざは「命の尊さ」を伝えたいのではないか
  • 犬と子供が一緒に育つことはメリットが多いが、人間の子供が乳児期に犬をお迎えするのは厳しい
  • 犬をお迎えするのは人間の子どもが4歳ごろになってからがひとつの目安
  • 子供が犬と一緒に生活することで、責任感や優しい心が育つ
でした。

犬と一緒に生活することで、想像できなかったような嬉しいメリットや、発見など多く存在します。

この記事をきっかけに、「子供が生まれたら犬を飼いなさい」について家族で話し合ってみてはいかがでしょうか?

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