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猫も予防接種を打った方が良いことをご存知ですか?犬のように法律で義務付けられてはいませんが、適度な間隔をあけて打った方が良いです。では打つ回数や値段が気になりますよね。この記事では猫の予防接種について、ワクチンの種類や打つ必要性、抗体検査を解説します。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫の予防接種は毎年必要?注意点やいつ打つべきかも解説!


記事モデル:ましゅまろ、おこげ


人間の予防接種と言われると、インフルエンザなどをイメージする方も多いかと思いますが、予防接種は我々人間だけでなく、猫などの動物にも行うべきものなのです。


というのも、特に子猫の場合、人間同様、免疫力が非常に弱いため、さまざまな感染症にかかりやすく、中には命にかかわるものや、後遺症を残す恐れのある病気もあるからです。


大事なペットの猫の健康のためにも、適切な予防接種は非常に大切です。


そこで今回「MOFFME」では、

  • 猫の予防接種の必要性
  • 予防接種を受けることで予防できる病気
  • 予防接種を受ける頻度や費用
  • 予防接種を受ける際の注意点

などについて、それぞれ詳しくご説明していきます。


是非最後までお読みいただき、大切な猫の健康を守るために、予防接種に関する正しい知識を得ていただければと思います。

猫の予防接種の必要性とは?ワクチンの種類や混合ワクチンを解説


猫の健康を守るために予防接種が大切であるとお伝えしましたが、まず最初に、その必要性について掘り下げて見ていきましょう。


具体的には、

  • 猫の予防接種は義務付けられているのか
  • 猫が感染する理由
  • 猫のワクチンの種類
  • 混合ワクチン

について、ご説明していきます。


少し専門的な内容もありますが、できるだけわかりやすくご説明していきますので、最後までしっかりお読みくださいね。

猫も予防接種は必要?犬みたいに法律で義務付けられているのか

例えば犬の場合には、年に1回、狂犬病のワクチン予防接種を受けることが法律で義務付けられています。これは、狂犬病が発症するとほぼ死にいたる病気であることや、犬から他の動物や人間へ感染する恐ろしい病気であることなどが理由です。


それでは猫の予防接種の義務はどうなっているかというと、猫の場合、予防接種は法律などで義務付けられているわけではありません


また、猫を飼っていらっしゃる飼い主さんの中には、家の中で飼っているから大丈夫と考えている方もいらっしゃるかもしれませんね。


しかしながら、特に子猫は非常に免疫力が弱く、いったん感染症にかかってしまうと重症にいたる可能性も少なくありません。


もちろん、予防接種を打てば100%感染症にかからないわけではないのですが、大切なペットの猫が感染症にかかるリスクを抑えるために、定期的に予防接種を受けることをおすすめします。

猫が感染する理由は?ウイルス等の感染経路を解説!

猫が感染症にかかるには、いくつかの感染経路が考えられますが、そのほとんどは、ウィルスをもつ他の猫からの感染であると言われています。


そう考えると室内飼育の猫の場合、感染するリスクがないのかといえばそういうわけでもありません。


例えば、飼い主が外で野良猫などに触ってウィルスを家に持ち込んでしまったり、ウィルスを含んだ排泄物が乾燥して風に運ばれて室内に入ってきたりなどの可能性もあるからです。


このように、感染経路には様々なルートがあり、気がつかないうちにどこからかウィルスをもらってしまう、という可能性があることが考えられます。


外には出さず家で飼っている猫の場合でも、必ずしも安心とはいえないと考えておく方がよいでしょう。

猫のワクチンの種類は?コアワクチン・ノンコアワクチンを解説

我々人間にも色々な感染症とそれに対するワクチンがあるように、猫にもいくつかのワクチンの種類があります。


猫のワクチンの種類は、現在以下の7種類の感染症に対応するものがあります。

  1. 猫ウィルス性鼻気管炎
  2. 猫カリシウイルス感染症
  3. 猫汎白血球減少症
  4. 猫クラミジア感染症
  5. 猫白血病ウィルス感染症
  6. 猫免疫不全ウイルス感染症
  7. 狂犬病

これらの感染症を予防するためには、ひとつの感染症にのみ効く単体ワクチンと、複数の感染症に効くように複数のワクチンを混ぜた混合ワクチンがあります。


最も推奨される混合ワクチンは、1.猫ウィルス性鼻気管炎、2.猫カリシウイルス感染症、3.猫汎白血球減少症の3種類に対するワクチンで、これをコアワクチンといいます。


そして、それ以外のワクチンをノンコアワクチンといいます。

猫の混合ワクチンとは?何種類のワクチンが混合されているのか

上でご紹介した混合ワクチンの中のコアワクチンは3種類の感染症に対するワクチンですが、このコアワクチンにその他のノンコアワクチンを加えていくことで、より多くの感染症に対応するワクチンとなります。


例えば、

  • 4種類のワクチンでは、3種+5.猫白血病ウィルス感染症
  • 5種類のワクチンでは、4種+4.猫クラミジア感染症

などがあります。


どの混合ワクチンを接種すべきかは、飼い方や生活環境を考慮して決めるとよいでしょう。


例えば、室内飼育の猫の場合は、コアワクチンの3種を、外歩きをする猫には、4種または5種のワクチン接種をおすすめします。

猫の予防接種で予防できる病気とは?6つの病気を解説!


猫のワクチンや予防できる感染症について上でご紹介しましたが、感染症の種類によっては聞いたことがある病気や知らなかった病気もあるのではないでしょうか。


ここではワクチン接種で予防できる7種類の感染症のうち、狂犬病を除く6種類の感染症について、それぞれ詳しくご説明していきます。


どれも感染してしまうと重症化のリスクのある怖い病気ですので、原因やその症状などしっかり確認してみてください。

予防できる病気①:猫ウイルス性鼻気管炎

猫ウイルス性鼻気管炎とは、猫ヘルペスウイルス1型が原因の感染症です。


猫風邪とも呼ばれることがあり、その症状は、発熱、くしゃみ、鼻汁など人間のインフルエンザとよく似ています。


体力のある成猫の場合、かかっても比較的軽症であったり、自然治癒する場合もありますが、免疫力の低い子猫の場合、重症化して命にかかわる場合もあります。


また、他の細菌やウイルスなども一緒に感染した場合も、重症化するリスクが高いといわれています。

予防できる病気②:猫カリシウイルス感染症

猫カリシウイルス感染症は、その病名にもなっている猫カリシウイルスが原因で、その症状は前述した猫ウイルス性鼻気管炎とよく似ています。発熱やくしゃみなど風邪のような症状が現れるため、猫風邪ともよばれています。


そのため、どちらの感染症にかかったのか区別しづらいことがあるのですが、猫カリシウイルス感染症の場合、風邪のような症状の他に、口内炎や舌の潰瘍など、口まわりに症状が出ることが特徴です。


このような口まわりの症状による痛みのために、食事を嫌がるようになり体力が低下していき、それにより抵抗力が低下し症状が悪化することもあるため、注意が必要です。

予防できる病気③:猫汎白血球減少症

猫汎白血球減少症は、猫ジステンパー感染症または猫パルボウイルス感染症ともいわれ、その原因である猫パルボウイルスは非常に感染力の高い怖いウイルスです。


例えば、猫パルボウイルスに感染した猫の便や、その便に触れた衣服などに触っただけでも感染するケースも報告されています。


初期症状としては、発熱や食欲不振などが見られ、その後症状が進むと激しい嘔吐や下痢などの症状が現れます。ただ、これらの症状は他の病気でも見られる症状なので、猫汎白血球減少症と判断しにくいことがあります。


成猫の場合軽症ですむこともありますが、子猫の場合、嘔吐や下痢の症状から血便などが出るようになり、最悪の場合死にいたる場合もあります。

予防できる病気④:猫クラミジア感染症

猫クラミジア感染症は、猫クラミジアという細菌に感染することが原因で、その多くが子猫に感染します。


猫クラミジアは、感染した猫の涙や便などの分泌物の中に存在しており、他の猫がそれらの分泌物に接触することで感染するケースが多いようです。


そしてその症状は、目に関する症状が多く、例えば、結膜炎や目やに涙目などがあり、さらに進行していくと元気がなくなり食欲不振などの症状が出てきます。

予防できる病気⑤:猫白血病ウイルス感染症

猫白血病ウイルス感染症の感染経路も、前述した感染症と同じように、感染している猫の分泌物に含まれたウィルスが鼻や口から侵入することが原因です。また母猫が感染している場合、母乳などから間接的に感染することもあります。


その症状は、初期には元気がなくなる、発熱、食欲不振、貧血などが見られる他、腎臓病などにつながる場合もあります。


そして感染してから4週間程度たつと、血液検査で陽性反応が出るようになります。


また1歳未満の子猫が感染した場合、その致死率は80%以上といわれています。

予防できる病気⑥:猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)

猫免疫不全ウイルス感染症は、別名猫エイズともいわれており、その原因は、感染している猫とケンカして噛まれたりすることで、その唾液や血液などの体液から感染するといわれています。


そしてその症状ですが、感染して1ヶ月後の数週間~数ヶ月の間は発熱やリンパ節の腫れなどが見られますが、その後症状がない状態が数年から10年程度続きます。


その状態を経過すると徐々に免疫が低下していき、やがて免疫機能がまったく機能しない状態に陥り、貧血や体重の大幅な減少、腫瘍、脳炎などを発症し、最後は死に至ってしまいます。

猫の予防接種の打つ頻度や値段とは?抗体検査も解説!


猫のワクチンの予防接種で多くの感染症が予防できることがわかりました。


症状が他の病気と似ている感染症も多く、また、特に免疫力の弱い子猫などの場合、放っておくと重篤化したり、死にいたるものもあり、どれも注意が必要です。


そんな猫の健康のために欠かせない予防接種ですが、打つ回数や費用のことも気になりますよね。


そこで次は、

  • 猫の予防接種を打つ頻度
  • ワクチンの種類ごとの費用

について見ていきましょう。

猫の予防接種は毎年打つ?頻度や抗体検査を解説!

猫のワクチンの予防接種といっても、免疫力の弱い子猫と大人の猫ではその回数や頻度にも違いがあります。


例えば成猫の場合、基本的にいつでもワクチンを打つことができます。その頻度は1年に1回程度が平均的ですが、その猫によって免疫力も異なるので、かかりつけの病院で相談しながら決めるとよいでしょう。


一方子猫の場合、母猫の初乳により、生まれて8週から12週の間に免疫力を構築していきますが、この時期にワクチンを打っても母猫の乳に含まれる抗体の方が勝ってしまうため、あまり効果がありません。


そのため、12週をすぎたあたりに最初のワクチンを接種し、その後、8~9週間の間隔で2-3回接種していきましょう。


その後は、成猫と同じように、基本的に1年に1回を目安にし、病院の医師と相談しながらすすめていくとよいでしょう。


ただし、成猫にしても子猫にしても注意しなければならないのは、ワクチンを接種したからと言って、100%感染症にかからないわけではありません。


また、「猫の予防接種で予防できる病気とは?6つの病気を解説!」のところでそれぞれご紹介したように、初期の症状では何の病気かわかりにくい場合も多いため、猫の健康状態には日ごろから十分に注意しておくことが大切です。

猫の予防接種の費用は?ワクチンの種類毎に紹介!

ワクチン予防接種の種類に関して、複数の感染症を対象とする3種、4種、5種などの混合ワクチンと単体のワクチンがあることを前述しました。費用もそれらの種類によって異なります。


混合ワクチンの場合、それぞれの費用は、

  • 3種混合ワクチン:3,000円~7,000円
  • 4種混合ワクチン:4,000円~8,000円
  • 5種混合ワクチン:5,000円~10,000円

などが目安です。


また、単体のワクチンでは、

  • 猫白血病ウィルスワクチン:3,000円~6,000円
  • 猫免疫不全ウィルス(猫エイズ)ワクチン:3,000円~6,000円

程度となっています。


ただし、実際の金額については病院によっても多少異なるため、具体的な金額はかかりつけの動物病院に確認するようにしてください。

猫の予防接種の注意点は?副作用やアレルギーがあるのかも解説!


猫のワクチン予防接種の感染経路、ワクチンの種類、予防できる病気、予防接種の頻度や費用についてご紹介してきましたが、猫が予防接種を受ける際の注意点についても見ていきましょう。


具体的には、

  • 予防接種を受ける時間帯
  • 猫が暴れないようにするには
  • 副反応について

などをご説明していきます。


予防接種を受けるにあたって、どれも注意が必要な点ですので、それぞれしっかりご確認くださいね。

予防接種前に気をつけることは?ワクチンは午前中に打とう!

まずワクチン予防接種を受けるにあたって、猫が健康であることが不可欠です。食欲がなかったり、元気がなかったりする場合には、予防接種は受けない方がよいでしょう。


というのも、予防接種はそれだけで猫の体にある程度の負担をかけてしまうため、体調が良くないときに予防接種を受けてしまうと、その後、さらに体調をくずすなどの可能性も否定できないからです。


また、もし、予防接種を受けた後に体調をくずしてしまった場合でも対応できるように、できれば午前中に受けることをおすすめします

予防接種時に気をつけることは?猫が暴れるのを防ごう

実際に予防接種を打つ際に注意しなければならないのは、猫が暴れないようにすることです。


ケージに入れられるだけで動物病院に連れていかれるとわかっている猫などは、ケージに入ることすら嫌がる猫も多いといわれています。


バスタオルにくるんで洗濯ネットなどに入れると、比較的おとなしくなる場合もあるそうですよ。


実際に予防接種を打つ際には、ネットに入れたまま、看護士さんにおさえてもらい、その間すばやく注射するという方法が現実的のようですね。

予防接種後に気をつけることは?嘔吐等の副反応に注意して安静に

そして、予防接種を受けた後にきをつけなければならないのは、副作用や副反応についてです。


主な副反応としては、

  • 皮膚のかゆみ
  • 嘔吐や下痢
  • 発熱
  • 食欲や元気がない
  • 呼吸困難
  • 注射した箇所にしこり

などがあります。


これらの症状があっても24時間以内におさまるようであれば、それほど問題ないと思われますが、激しい運動などは避けるようにしてください。


ワクチン予防接種は、異物を体内に入れることですので、猫にとってそれなりの負担がかかってしまいます。


従って、気になる症状があれば、早めに病院に連れていくようにする方がよいでしょう。

念のためにペット保険に加入しておくのがおすすめ!


ここまで猫のワクチン予防接種について解説してきました。


その費用の目安については、多くが数千円~1万円程度でしたが、ワクチン接種は1回で終わるのではなく、生まれて数週間の子猫の場合は数回、その後も1年に1回程度継続して接種することが求められます。


そのため長期的に考えると、それなりの費用がかかるのですが、残念ながらワクチン予防接種の費用はペット保険の補償の対象ではないのです。


しかしながら、ペットの猫がいつどんな病気にかかるかもわかりませんし、手術などの治療が必要な場合、その費用は全額負担のため数十万円におよぶ場合もあります。そうなると飼い主さんの家計にも大きく響いてくるのではないでしょうか。


MOFFMEでは、ペット保険ランキングや一括比較サービスやそれぞれの口コミ・評判などの情報を数多く取り扱っています。


まだ、ペット保険に加入していないのであれば、是非この機会にMOFFMEの記事を参考にしたり、実際に相談するなど検討されてみてはいかがでしょうか。

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まとめ:猫の予防接種とは?病気の予防に効果的!

猫の予防接種に関する情報について多方面からご紹介してきましたが、最後にもう一度、主なポイントをまとめてみたいと思います。

  • ひとつの感染症に効く単体ワクチンと、複数の感染症に効く混合ワクチンがある
  • 3種類の感染症に効くコアワクチンの接種が推奨される
  • 接種の頻度は、成猫の場合1年に1回子猫の場合、生まれて12週間以降に数回、その後1年に1回
  • 予防接種は午前中がおすすめ
  • 気になる副反応がある場合は、早めに病院に相談

いかがでしょうか。猫のワクチン接種は犬のように義務化されてはいません。また、室内飼育の猫なので感染するリスクは少ないと考える飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。


しかし、感染経路には様々なルートがあり、室内飼育の猫でも感染する可能性は決して低くはないことをご理解いただけたと思います。


大切なペットの猫の健康を守るためにも、是非、定期的な予防接種をおすすめします。


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