【獣医師監修】犬が食欲不振の際はどうする?原因や考えられる病気、対処法を解説!のサムネイル画像

犬が食欲不振の際はどうすれば良いでしょうか。愛犬の食欲不振は飼い主としては心配ですよね。夏の暑さが原因のこともありますが、誤飲の場合や重大な病気の兆候である場合もあります。この記事では犬の食欲不振について、原因や考えられる病気、対処法を解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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犬の食欲不振とは?高齢犬だけでなく子犬も要注意!

記事モデル:プリン


犬の食欲不振には、夏の暑さや誤飲などの他にも考えられる原因がいくつかあります。また、重大な病気が原因となっている可能性もありますので、飼い主として適切な対応をとらなければなりません。


今回「MOFFME」では、犬の食欲不振について以下のポイントを中心に解説していきます。

  • 犬の食欲不振とは?老化やストレス等考えられる原因を解説!
  • 犬の食欲不振の原因が病気のこともある!対処法も解説!
  • 犬の食欲不振の対策は?飼い主が自宅でできることを解説!
  • もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!
犬が食欲不振になる原因や飼い主としてできる対処法、対策について詳しく解説していきますので、大切な愛犬を守るためにも是非最後までご覧ください。


また、MOFFMEではペット保険のランキングについても詳しく紹介しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

犬の食欲不振とは?老化やストレス等考えられる原因を解説!

  

犬が食欲不振になる原因を知ることは、飼い主としてどのような対応をとるべきかを知ることにも繋がりますのでとても重要なことです。


ここからは、犬の食欲不振の原因として考えられる以下の4つについて解説していきます。

  • ①ストレス
  • ②老化
  • ③フードの変化
  • ④その他(飼い主への甘え、過度な運動による疲れ等)
以上の4つが原因となっている場合、ご飯を食べないという他に別の症状や特徴が見られることがありますので、それぞれ詳しく解説していきたいと思います。

原因①:ストレス

犬はとても繊細でストレスを感じやすい生き物です。そのため、普段と少し環境が変わっただけでも大きなストレスを感じ、食欲不振になってしまうことがあります。


例えば以下のような状況の場合、犬にとってストレスとなってしまう可能性がありますので注意が必要です。

  • 引っ越しや新しい犬を飼い始めるなど、生活環境に変化があったとき
  • 飼い主とのコミュニケーションが足りていないとき
  • 知らない場所に行ったり知らない人と会うなどの刺激を受けたとき
このような状況をできる限り作らないことや、愛犬が感じているストレスにすぐに気づいてあげて、頭を撫でたり声をかけたりして不安を取り除いてあげることが大切です

原因②:老化

犬は一般的に7歳くらいからシニア期に移行します。高齢になると人間と同じように徐々に筋力や運動量が減り、その分必要とするエネルギー量も低下するため、若い頃と比べて食欲に落ち着きが見られるようになるでしょう。


また、犬の老化には食欲・視力低下にも繋がる以下のような特徴が見られます。

  • 視力、味覚、嗅覚の低下
  • 歯周病など口腔内の問題
  • 食べ物に対するこだわりが強くなる
老化により食欲が低下した場合は、ドックフードを食べやすいようにふやかして柔らかくすることや、少量でも十分な栄養を摂ることができるシニア用のフードを与えるなどの工夫をし、きちんと必要なエネルギーを摂取できるようにしてあげましょう。

原因③:フードの変化

ドックフードを別の種類に変えると警戒し食べなくなる子もいます。特に食べ物に対しての好き嫌いがはっきりしているグルメなワンちゃんは香りや味にこだわりが強く、それまで食べていたドックフード以外は嫌がる可能性があります。


子犬から成犬、成犬からシニア犬へと成長する時期に、栄養素などの面で新しいドックフードに切り替える必要がある際は、始めはそれまで与えていたフードの中に少しだけ新しいものを混ぜてあげることから始めましょう。


何日かかけて新しいフードの割合を徐々に増やしていき、新しい味や香りに慣れさせていくことが大切です。

原因④:その他(飼い主への甘え、過度な運動による疲れ等)

普段から美味しいおやつを与えている場合、ご飯よりも美味しい味があるということを覚えて本来主食であるドックフードを食べずにおやつを欲しがるようになる子もいます。


しかし、おやつでは健康を維持するために必要な栄養を十分に摂ることができませんので、普段からおやつはあくまでもご褒美としてあげる程度にしておきましょう。


また、過度な運動をした後は疲れてしまいご飯を与えても食べない場合があります。そんな時は無理に与えようとするのではなく、落ち着くまでそっとしてあげましょう。

犬の食欲不振の原因が病気のこともある!対処法も解説!

  

犬が食欲不振になる原因として一番怖いのが病気です。病気が原因となっている場合、動物病院にて適切な治療を行ってもらう必要があります。


ここからは、病気による犬の食欲不振について以下のことを解説していきます。

  • 食欲不振以外に、嘔吐・下痢・便秘等の症状がある場合は注意!
  • 食欲不振の原因が病気の場合、どんな病気が考えられる?
  • 動物病院で行われる治療は?点滴や内服薬の投与等の治療を紹介!

食欲不振以外に、嘔吐・下痢・便秘等の症状がある場合は注意!

愛犬にいつもと違い以下のような症状が見られる際には、病気を患っている可能性がありますので注意が必要です。

  • 元気がなくぐったりしている
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 水を飲まない
  • 便秘     など
これらの症状がみられる場合には、すぐに動物病院に連れて行きましょう。


人間よりも体の小さな犬は症状が悪化するスピードも速く、放っておくと命に関わることになってしまうため、獣医師による適切な治療が必要です。

食欲不振の原因が病気の場合、どんな病気が考えられる?

先述した通り、犬の食欲不振には様々な原因が考えられますが、万が一病気によるものだった場合に考えられる病気の一部として3つ解説していきます。


子宮蓄膿症

子宮蓄膿症は、子宮内に細菌感染が起きて膿が溜まる病気です。避妊手術をしていない中高齢の雌犬に多くみられ、食欲不振の他に、外陰部から膿が出る・嘔吐・多飲多尿などの症状がみられるます。

早急に手術をしないと命にかかわる病気です。

口腔内腫瘍

口腔内に腫瘍ができているため、食べる度に口の中が痛く食欲不振に陥っているという可能性があります。中高齢の犬に多くみられます。

口腔内の異常は普段の生活の中で気づきにくいため、早期発見に繋げるためにも、健康でも定期的に動物病院へ連れて行き、健康診断を受けることがおすすめです。

歯周病

歯周病によって口の中が痛み、食欲不振に繋がります。歯周病は進行すると歯が抜けたり細菌が全身に回って内臓疾患を引き起こしたりすることもあるため、早めに動物病院を受診するようにしましょう。

動物病院で行われる治療は?点滴や内服薬の投与等の治療を紹介!

犬の食欲不振に対する動物病院で行われる治療法は、原因によって異なります。


例えば、口腔内に腫瘍ができている場合は手術や抗がん剤、放射線などでの治療が必要ですし、歯周病や口内炎によるものであれば消炎剤や抗菌剤などでの治療が必要です。


また、ご飯を食べられないことにより脱水状態に陥っている可能性があるため、点滴で栄養や水分を補う必要もあります。


動物病院にて獣医師から必要に応じた治療を行ってもらいましょう。治療費が思ったよりも高額になることがあるので、注意してください。

犬の食欲不振の対策は?飼い主が自宅でできることを解説!

  

食欲不振になった際に家族としてできるだけのことをしてあげたいですよね。


大切なワンちゃんがご飯をモリモリ食べてくれる姿は飼い主としてとても嬉しいものです。


ここからは、

  • 犬の食欲不振の原因をできるだけ取り除いてあげよう
  • 愛犬が喜ぶ手作りご飯の作り方

以上について解説していきます。

まずは犬の食欲不振の原因をできるだけ取り除いてあげよう

ここまで解説をしてきたように、犬の食欲不振は様々なことへ繋がるサインの一つです。病気が疑われる場合は動物病院へ連れて行くことで適切な治療を行ってもらうことができます。


また、ストレスを感じたことによるものであれば、ストレスの元となっているものを追求しなけれななりません。


飼い主が仕事や家事で忙しいという理由でコミュニケーション不足となっていた場合でも、毎日必ず散歩やスキンシップの時間を作ってあげてください。スキンシップをとることで、愛犬の健康状態を把握することにも繋がります。


老化によって筋力が衰え、ご飯を食べる際に丁度良い姿勢を保つのが難しくなっている場合は、お皿を台に乗せるなどして無理のない高さで食べられるように工夫をしてあげましょう。

愛犬が喜ぶトッピングを付けるのもおすすめ!

病気や老化が原因で食べたくても食べられない場合はどうすれば良いでしょうか?


その解決策として、


①匂いを強くする

普段ドライフードを与えている場合は少しレンジで温めたり、ウェットフードに変更したりしましょう。


②フードを柔らかいものにする

ドライフードをふやかすときお湯はNGです。ぬるま湯やスープでふやかすと良いでしょう。ウェットフードを与える場合は総合栄養食を選んでください。


③トッピングを追加

市販のものは必ず犬用のものを選ぶ。手作りの場合は基本的に調味料NGです。中毒を引き起こす食材に注意してください。


以上3つの方法が有効です。老犬であれば、適度な運動でお腹を空かせたり、フードを食べさせてあげたりすることで食べてくれることもあります。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!


食欲不振に限らず、動物病院でかかる治療費は高額になりやすいものです。ここで、手術を伴う歯周病の治療を行った場合にかかる費用の例を見てみましょう。


犬種:ミニチュア・ダックスフンド(11歳)

項目金額
診察500円
検査15,000円
全身麻酔17,000円
手術59,900円
点滴3,000円
内服薬の処方1,900円
治療費合計97,300円

※上記はあくまでも一例であり、動物病院によって治療法や金額は異なります。


この他にも、必要に応じて別の検査や薬による治療を行う可能性も考えられますので、高額な治療費の負担を抑えるためにペット保険へ加入しておくことをおすすめします。


MOFFMEでは、一括比較サービスやペット保険に関する記事を多く取り扱っていますので、是非参考にご覧になってみてください。

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まとめ:犬が食欲不振の際はどうする?栄養失調に注意!

ここまで、犬の食欲不振について原因や考えられる病気、それぞれの対処法や対策について解説をしてきました。


最後にこの記事で特に重要なポイントをまとめていきましょう。

  • 犬の食欲不振には、夏の暑さや誤飲以外にストレスや老化など様々な原因が考えられる。
  • 病気による食欲低下の可能性もあるため、他の症状や食欲がなかなか戻らない場合はすぐに動物病院へ連れて行く
  • 食欲不振の元となるストレスなどを解消させることが重要
  • 美味しい手作りご飯やおすすめのトッピングで食欲を増進させるとこで良い効果が見られる場合もある
  • もしもの時に備えてペット保険への加入がおすすめ
大切な家族の一員であるワンちゃんにずっと健康でいてもらうためには、飼い主さんが様子の変化にすぐに気づいてあげることが大切です。


日頃からスキンシップを十分にとりながら、愛犬が健康である状態をきちんと把握しておきましょう。


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