犬の一日に必要な塩分量はどれくらいでしょうか。夏は熱中症対策で塩分不足は良くないですが、過剰摂取も心臓病等の病気の原因になる可能性があります。この記事では犬と塩分について、塩分補給の方法や塩分摂取量の計算法、過剰摂取による病気を解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬の必要塩分摂取量とは?塩分の与え方についても解説!
記事モデル:華
犬にとって、人間用に味付けされた食材は塩分が多く不向きであることは、飼い主の皆さんならよくご存じでしょう。とはいえ、犬であっても生命維持のためには塩分を摂らなければいけません。
問題は犬にとって必要な塩分摂取量がどの位か?ということでしょう。もちろん塩分を摂らなくても、摂りすぎても犬の体調に大きな影響を与えます。
そこで今回「MOFFME」では「犬に必要な塩分摂取量とは?塩分不足・塩分過多とならない方法」について
- 体内での塩分の役割とは?
- 犬が塩分不足・塩分過多になってしまったら
- 犬の塩分不足や塩分過多を防ぐ方法
以上を中心に解説していきます。
この記事を読めば、愛犬へ適度に塩分を摂取させる方法、与える際の注意点が良くおわかりになるはずです。是非、最後までご覧ください。
MOFFMEではペット保険のランキングについても紹介しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
犬に塩分が必要な理由とは?塩分の役割についても解説!
犬が野生で暮らしていたころは、獲物を捕らえて食べていました。
獲物の肉には血液が含まれていて、その血液には塩分が含まれています。つまり、犬は獲物を捕食することで塩分を摂取していたのです。そして余分に摂取した塩分は、尿と一緒に排出していました。
一方、人間に飼われている犬の場合は、食事を与える際、飼い主さんの方で塩分をコントロールする必要が出てきます。
こちらでは
- 愛犬に塩分が必要な理由とは?
- 何故、愛犬の必要塩分摂取量が人間より少ないのか?
犬の体内での塩分の役割は?塩分が必要な理由とは
犬は人間のように汗をかくこともないので、暑い時期でも意識して多くの塩分をとる必要はありません。とはいえ、犬の場合も生命維持のため、ある程度の塩分は必要です。
塩に含まれるナトリウム・カリウムは、次のような重要な働きを持っています。
- 血液の浸透圧を調整する働き
- 水分バランスの調整する働き
- 神経の伝達を正常化する働き
- 糖分やアミノ酸の吸収を促す働き
犬の必要塩分摂取量が人間よりも少ない理由は?
人間は汗をかくことで塩分を排泄しますが、犬が汗をかかないことは前述した通りです。
塩分の消費量が少なければ、摂取する量もやはり少なくて済むのです。
そのため、体重60kg以上の大型犬でもない限り、愛犬が人間と同じ量の塩分を摂取する事態は、避けることを心がけましょう。
ただし、愛犬が塩分の過剰摂取をするのも問題ではあるものの、塩分を全く摂らなくてもやはり健康維持に影響が出てきてしまいます。
犬の一日に必要な塩分摂取量は?計算方法も解説!
愛犬に必要な塩分、気になる飼い主さんも多いことでしょう。ナトリウムの摂取量については、体重1kgあたり50mg(成犬一日分の推奨値)といわれています。
ただし、「ナトリウムの摂取量=塩分摂取量」ではありません。1日分ナトリウム量を基にして、塩の適量を算出します。次のように計算します。
犬の体重(kg)×ナトリウム推奨値(50mg)=1日分ナトリウム量(mg)
1日分ナトリウム量(mg)がわかったら次のように計算します。1日分ナトリウム量(mg)×2.54÷1,000=食塩相当量(g)
こちらでは具体例をあげて計算してみましょう。(例)
- 体重50kgの成犬
50kg×50mg=2,500mg
1日分ナトリウム量(mg)は2,500mgとわかったので2,500mg×2.54÷1,000=6.35g
体重50kgの成犬の場合、ふさわしい塩分摂取量は6.35gとなります。犬が塩分不足・塩分過多になるとどうなる?病気や症状を解説!
愛犬に塩分を与え過ぎる食事も問題ですが、塩分を控え過ぎても健康に影響が出てきます。前述した適量を守る心掛けが大切です。
こちらでは、
- 犬が塩分不足となった場合の気になる症状とは?
- 塩分過多は腎臓病や心臓病のある愛犬に深刻な事態も
犬の塩分不足は危険!考えられる病気や症状を解説!
犬の体内で塩分が不足するケースは、普通に生活しているならまず考えられません。ただし、血液中のナトリウムイオン濃度が低下する事態になると、次の症状があらわれます。
- 嘔吐や痙攣
- 呼吸困難
- 極度の疲労
- ふらついて歩行が難しい
- お腹が膨らむ、多量に排尿する
塩分過多は特に腎臓病や心臓病の犬に注意!病気や症状を解説!
犬の体重1kgにつき2~3gの塩分を摂取すると中毒を引き起こす可能性があります。そしてさらに、体重1kgにつき4gの塩分を摂取すると死にいたる可能性があります。
人間の食べ物は、ほとんどの場合、犬にとっては塩分過多となってしまうため、十分注意しましょう。
犬の塩分不足や塩分過多を防ぐには?飼い主ができることを解説!
愛犬の食生活を健康的なものとするには、飼い主さんが適切に食事を管理することが必要です。
気を付けなければいけないのは、愛犬へ飼い主の手作りの食餌を与えることが、理想の食生活とは一概に言えないという点です。
こちらでは、
- 犬の塩分不足を防ぐにはどんな工夫が必要?
- 犬の塩分過多を防ぐ心掛けとは?
犬の塩分不足を防ぐには?手作りの餌や食べ物を与えない!
犬の塩分過多を防ぐには?塩分量が多い餌やおやつはダメ!
おやつを与えるとき愛犬が大喜びすると、飼い主さんも嬉しくなって、ついつい与えて過ぎてしまうことがあるはずです。
しかし、犬用とはいえ塩分が全く含まれていないわけではありませんので、塩分過多にならないように気を配りましょう。おやつに、どれくらいの塩分量が含まれているのか?
こちらを参考にしてください(100gあたり)。
- 犬用ジャーキー:1~3g
- 犬用ビスケット:1~3g
- 犬用煮干し:3~5g
- 食パン:1.3g
- チーズ:2.8g
犬用煮干しはもちろんですが、味があまり無いように思える食パンでも、それなりの塩分量は含まれています。おやつはあまり与え過ぎないようにしましょう。
とりわけ小型犬・超小型犬は体重が軽いです。その分、必要な塩分量も少ないので塩分過剰になり易い点に注意しましょう。
もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!
飼い主さんが愛犬のため、その食生活に注意を払っても、愛犬が不運なケガをしたり、年を取っていく内に病気となることもあります。
この場合には動物病院を利用するわけですが、ペットの治療費は通常、全額飼い主負担となります。そのため、ペット保険へ事前に加入しておきましょう。
ペット保険で治療費をサポート
ペット保険では、かかった治療費を補償割合(例:5割補償・7割補償・10割補償)に応じて賄うことができます。つまり、ペット保険は動物病院での治療費に対して金銭的なサポートをしてくれます。
補償割合が大きくなれば、その分保険料は高くなる傾向があります。しかし、愛犬に万が一があったときに、重くのしかかる治療費負担を手厚くサポートしてくれます。
愛犬が起こした損害も補填
また愛犬が他人を噛んでしまったり、他人の財産を壊したりした場合は、飼い主さんに法律上の賠償責任が及びます。
そんな時はかなり重い賠償責任が課せられるケースもあります。しかし、ペット保険に損害賠償責任特約も付加できることがあります。
こちらのサポートがあれば、たとえ賠償責任が発生しても、飼い主さん側は慌てることなくスムーズな対応が行えるはずです。
MOFFMEでは、一括比較サービスやペット保険に関する記事を取り扱っているので、是非参考にしてみましょう。
まとめ:犬の必要塩分摂取量とは?適量の塩分補給を心がけよう
犬に必要な塩分摂取量とは?塩分不足・塩分過多とならない方法について解説してきましたが、いかがでしたか。
今回は
- 犬の場合も生命維持のため、ある程度の塩分は必要
- 犬の体重によって最適な塩分量は異なる
- 犬が大量に水を飲むと低ナトリウム血症となり、水中毒を起こす
- 逆に、塩分を過剰に摂取すれば、食塩中毒を起こす危険もある
- 塩分を調整しながら、食餌を与えるのが難しい場合、市販のドッグフードを与えた方が無難
- 犬用のおやつで塩分過剰にならないよう気を配ろう