犬のヘルペス感染症をご存知ですか?ヘルペスウイルスが原因で発症し、下痢や嘔吐、呼吸困難等の症状がみられます。有効な治療法がなく、死亡することが多い病気です。この記事では犬のヘルペス感染症について、原因から症状、治療法、予防法まで詳しく解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬のヘルペスウイルス感染症とは?人間にもうつるのか
「ヘルペス」と言えば人間がかかりやすい病気のイメージがありますが、犬のヘルペス感染症があることはご存知でしょうか?
犬のヘルペスは有効な治療薬がなく、死亡率も高めですので犬を飼っている方は心配ですよね。
また、万が一愛犬がヘルペス感染症になった場合、愛犬から人間へ感染することはあるのかも気になります。
そこで今回「MOFFME」では犬のヘルペスウイルス感染症について
- 犬のヘルペスウイルス感染症の原因・症状
- 犬のヘルペスウイルス感染症の治療法・治療費・予防法
- ヘルペスウイルス感染症にかかりやすい犬種や年齢は?
以上のことを中心に解説していきます。
この記事を読んでいただければ、犬のヘルペスウイルス感染症に関しての基本的知識を得ることに役立つかと思います。
またMOFFMEでは、ペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
犬のヘルペスウイルス感染症とは?原因や症状を解説!
犬のヘルペスウイルス感染症とは何が原因で感染し、どのような症状が表れるのでしょうか?
ワクチンがないため、感染経路などを知ることで感染予防に繋がりますので覚えておくと安心です。
ここからは
- ヘルペス感染症の感染経路
- ヘルペス感染症の原因と症状
について解説します。
犬のヘルペスウイルス感染症とは?感染経路も解説!
犬のヘルペス感染症とは、生後2~3週間の子犬がイヌヘルペスウィルスに感染する病気の事です。
子犬だけに感染する理由は、生後間もない子犬は体温調節機能や免疫機能が未熟だからです。
ウイルスが活発に活動しやすい温度は35~37℃ですので、こういったウイルスの性質が関係しているのではないかと考えられています。
感染経路は母から子供に感染するケースが最も多く、母犬から子犬へ感染するため、1匹が発病すれば同じ母犬から生まれた他の子供も発病している可能性が高くなります。
また、人間もヘルペスウイルスに感染しますが同じ名前のウイルスでも犬が感染するヘルペスウイルスとは型が違うため、犬から人へ感染が広がることはありません。
犬のヘルペスウイルス感染症の原因は?
犬ヘルペスの原因は母犬から子犬への感染で
- 母犬の胎内
- 出産時に産道に付着したウイルスに感染
- 産後に母犬の唾液などの分泌液から感染
はっきりと分かっていませんが、胎内で感染、出産時に産道で感染するケースが最も多いようです。
また、発病してから症状を発症するまでの潜伏期間は1週間程度と言われています。
発症すると経過が早く最終的には肝臓、肺、腎臓などが壊死し発病してから4~7日で死亡することが多い感染症です。
犬のヘルペスウイルス感染症の症状は?唇や口が腫れるのか
成犬が感染している場合は軽い鼻炎程度の症状があるか、ほとんど症状がない場合が多く基本的には無害です。
しかし、子犬の場合は以下の様な症状が表れます。
- 突然母乳を欲しがらなくなる
- 呼吸困難・呼吸がしづらそう
- 食べたものを吐き出す
- よだれが出る
- 元気がない・運動をしない
- お腹を触ると痛がる
- 肺の炎症・腹痛
- 鳴き続ける・鳴き声が異常
- 水のような下痢
人間のように唇や口が腫れるなどの分かりやすい症状ではなく、黄緑色~緑色の下痢をして、母乳をあまり飲まなくなる症状が多く見られます。
進行すると息苦しそう、肺炎の症状が見られるようになり、末期になると水のような下痢を起こし母乳を全く飲まなくなります。
母乳を全く飲まなくなると異常な声で鳴くようになるため普段から母乳を飲む量や鳴き声にも注意しましょう。
犬のヘルペスウイルス感染症の治療法や治療費、予防法を紹介!
犬ヘルペスウイルス感染症とはどのような症状なのかが分かりましたが万が一、愛犬がヘルペスウイルス感染症にかかってしまった場合、どのような治療法があるのでしょうか?
ここからは
- 犬ヘルペスウイルス感染症の治療法と治療費
- 犬ヘルペスウイルス感染症の予防法
について解説していきます。
犬のヘルペスウイルス感染症の治療法、治療費を紹介!
ヨーロッパでは妊娠中の犬に対するワクチンが販売されており、日本でも同様のワクチンが販売されています。
ヘルペスウイルス感染症の治療法は
- 輸血、抗菌剤の投与
- 子犬の体温を上げる
抗菌剤は二次感染を防ぐために行い、下痢や嘔吐により脱水症状を起こしている場合は輸液を行います。
ウイルスの活動を弱めるため、子犬の体温37℃前後の保育器に収容し38℃前後に体温を保つのも有効とされています。
特に出産直後の場合は子犬の免疫力や体力もないことから死亡率は非常に高いため、早期発見と早期治療が大切です。
また、治療費は病院や犬の体重などにより異なりますが、輸血をした場合の平均料金は約10,542円です。
しかし、これは輸血のみの費用で輸血以外にも
- 採血、血管確保用留置費用
- 入院費用
- 血液型判断検査
なども必要ですので、合計3~4万円前後の費用になることが多く、状態によってはさらに高額になるケースも珍しくありません。
犬のヘルペスウイルス感染症の予防法は?
犬のヘルペスウイルス感染症の予防法は、
- 感染した犬と接触させない
- 感染した犬を隔離する
- 感染した犬の居た場所を塩素系洗剤の30倍溶液で消毒する
- 常に飼育環境を清潔に保つ
- 過去に子犬がイヌヘルペス感染症によって死亡した経験のある母犬は出産をさせない
- ワクチン接種をする
などが挙げられます。
ヘルペスに限らず、感染症に感染した場合は隔離する必要がありますし、常に愛犬のいる場所を清潔に保つよう意識しましょう。
ヘルペスウイルス感染症にかかりやすい犬種や年齢はある?
ヘルペスウイルス感染症にかかりやすい年齢は、生後2~3週間の子犬で犬種や性別は関係ありません。
有効な治療法がなく、生後間もない子犬が感染した場合の死亡率は100%といわれているため、感染させない対策と普段から子犬の体調変化など注意深く観察する必要があります。
もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!
ヘルペスウイルス感染症だけに限った事ではありませんが、ペットが病気やケガで治療が必要になった場合、治療費が高額になりがちです。
手術が必要な場合や入院、通院の治療費が高額すぎて払えない!なんて事にならないためにも、万が一に備えてペット保険に加入しましょう。
保障内容や愛犬の種類、体重、年齢により保険料は異なりますが数千円から加入できる低額のペット保険も多数ありますし、ペットが他人の物を壊したりケガをさせてしまった時の賠償責任など病気やケガ以外の保障もあります。
MOFFMEにはペット保険に関する記事が多くあるので是非、参考にしてみてください。
まとめ:犬のヘルペスウイルス感染症は治る?
犬のヘルペスウイルス感染症について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の記事のポイントは、
- 犬のヘルペスウイルス感染症は生後2~3週間の子犬に感染しやすい
- 成犬が感染した場合ほぼ無害だが子犬の場合は母乳を飲まない、下痢などの症状がある
- ヘルペスウイルス感染症の有効な治療薬やワクチンはないため死亡率が高い
- 万が一に備えペット保険に加入する
でした。
生後間もない子犬の場合、ほとんどが死亡してしまう感染症でワクチンもないため予防が難しく感じるかもしれません。
そのため、普段から愛犬の生活環境を清潔に保ち、母犬や子犬に異変がないか観察と定期検診を受けるなどしましょう。
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