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犬のDICをご存知ですか?子宮蓄膿症や熱中症、血管肉腫、リンパ腫、急性膵炎等の基礎疾患を原因に発症し、血液凝固に異常がみられる病態です。基礎疾患の治療が主に行われます。この記事では犬のDICについて、原因から症状、手術等の治療法。治療費を詳しく解説します。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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犬のDICは回復する?術後・予後は良好な病態なのか

犬も人間と同様に、さまざまな病気にかかるリスクがあるため、健康でいられるようにしっかりと予防してあげたいですよね。


ですが、なかにはDICのように思うように予防できない病態・病気もあるため、不安に感じている飼い主も多いと思います。


犬のDICは、悪性腫瘍敗血症などの基礎疾患が原因で起こる、血液凝固の異常病態です。臓器が機能できない状態まで陥ってしまいますと、危険を伴うため注意が必要です。


今回この記事では、犬のDICについて、

  • 犬のDIC(播種性血管内凝固症候群)とは?
  • 犬のDICの治療法、治療費用、予防法を詳しく紹介!
  • DICにかかりやすい犬種や年齢、性別はある?
などを詳しく解説したいと思います。

この記事を読めば、犬のDICについての知識が深まることでしょう。ぜひ、最後までご覧くださいね。

またMOFFMEでは、ペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

犬のDIC(播種性血管内凝固症候群)とは?原因や症状を解説!

まず、犬のDICとはどのような病態なのか、原因や症状を詳しくこの見出しで解説したいと思います。

  • 犬のDICとは?判断基準とは?
  • 犬のDICの原因は?
  • 犬のDICの症状は?
犬のDICとはどのような病態なのか、原因や症状について理解しておくことで、飼い主も慌てないですぐに病院に連れていくことができるはずです。

DICという言葉を聞いたことが無いという方は、ぜひチェックしておきましょう。

そもそも犬のDICとは?診断基準についても解説!

犬のDIC(Disseminated Intravascular Coagulation)とは、

  • さまざまな基礎疾患に合併して、血を止める仕組み(血液凝固系)が亢進してしまい、全身の微小血管内に微小血栓が多発して臓器障害がおこる病態
ここで挙げる基礎疾患には、悪性腫瘍や敗血症などが多いですが、
  • 敗血症などの「感染症」
  • 白血病などの「造血器系悪性腫瘍」
  • 肺障害
  • 重度の火傷
  • 熱射病
  • 流産
  • 子宮蓄膿症
  • 手術
上記で挙げた病態や症状でも発症する恐れがあるため、注意が必要です。

DICかどうかの判断基準は、まず「DICになる恐れがある病気」を発症しているかどうかが重要なポイントになります。

DICになってからでは救命できる可能性が低くなるため、早期発見・早期治療が求められるとても危険な病態です。

犬のDICの原因は?基礎疾患によるによる血液凝固の異常が原因

犬のDICの原因は、悪性腫瘍や敗血症、固形がんなどの重大な基礎疾患を発症しているかどうかが重要なポイントです。


体の中に血管異常などが生じる恐れのある病気を抱えていると、微細な血液凝固が進行していきます。


血液凝固ができると、今度は血液を溶かすためのメカニズムが発生するのですが、DICは血液の凝固系と溶かすための線溶系が同時に活性化することが原因で起こります。


このふたつが活性化することで、本来止める必要があるところの血液を止めることができなくなってしまうのです。


犬のDICはなってからでは遅いため、基礎疾患を見つけたらすぐに「血を固まらせる能力」があるかどうかを検査することが大切です。

犬のDICの症状は?呼吸困難や神経障害等の症状を解説!

犬のDICの症状は、大きく分けて以下の2つの症状があります。

  • 出血症状…血尿や消化管出血・紫斑など
  • 血栓性の臓器症状…呼吸障害や神経障害・脳障害など
基礎疾患から起こりうる病態のため、現在かかっている病気の症状にプラスして、上記であげたような症状が起こります。

重症になると、黒っぽい血が混ざったような下痢がみられたり、多臓器不全にまで進行したりした場合は、臓器ごとの症状(呼吸障害など)も出現したりする恐れがあります。

何度も言いますが、DICはなってしまってからでは非常に救命できる可能性が低いため、ならないように予防を心がけることが大切です。

犬のDICの治療法、治療費用、予防法を詳しく紹介!

犬のDICは、救命できる可能性が低いため早期発見・早期治療が大切なポイントになります。


万が一DICにかかった場合、一体どのような治療法があるのでしょうか。


ここでは、

  • 犬のDICの輸血や手術等の治療法、治療費を詳しく紹介!
  • 犬のDICの予防法は?
治療法や治療費、予防法についてなどを詳しく解説したいと思います。

DICにならないように、日々気を付けて予防するにはどうすればよいのか、この見出しでしっかりとチェックしておきましょう。

犬のDICの輸血や手術等の治療法、治療費を詳しく紹介!

犬のDICは、まず大前提として基礎疾患の改善を行うことが重要です。


犬のDICの主な治療方法

犬のDICの主な治療方法には、以下のものが挙げられます。

  • 輸血(血小板や、血液凝固因子などの補充)
  • 抗凝固薬の内服
  • ヘパリン(血液凝固の働きを抑える)
  • たんぱく分解酵素阻害剤
また、基礎疾患によっては手術を緊急で行わなくてはいけない場合や、治療が犬にとって大きな負担になる場合は、まずは状態を安定させることが最優先で行われます。

DICは、犬がどんな基礎疾患を抱えているのか、症状により治療方法が異なることを知っておきましょう。

犬のDICでかかる治療費

費用
診察・初診料2,500円~
血液検査料5,500円~
CT検査料20,000円~
超音波検査料ほか20,000円~
手術費用50,000円~
入院費用(1日)3,000円~
他にも基礎疾患の治療があれば、上記にプラスして治療費・手術費が加算されていきます。

なお、ここで挙げた治療費・手術費はあくまでも目安ですので、詳しくはかかりつけの動物病院で確認してください。

犬のDICの予防法は?早期発見・早期治療が大切!

犬のDICは非常に予後が悪く、海外ではその死亡率の高さから「Death Is Comming」と言われることがあります。


そのため、早期発見・早期治療がものすごく重要な病態であることを飼い主は理解することが大切です。


犬のDICの予防法は、残念ながらこれだというものが無いことが実情として挙げられます。


ただし、基礎疾患からなる病態のため、DICよりも先にDICになる可能性のある病気を早期発見・早期治療することを心がけましょう。


飼い主は普段の犬の様子を細かくチェックして、少しでも体調に不安を感じるようであればすぐに動物病院に連れていってあげてくださいね。

DICにかかりやすい犬種や年齢、性別はある?

犬のDICは、性別関係なく男女ともにかかる恐れがある病態です。


病態が出やすい年齢は、0歳と10歳以上が高い割合を示しています。もっともかかりにくい年齢は1歳であり、そこから年をとるごとに徐々に病態が出る割合も高くなっていきます。

年齢割合(%)
0歳0.524%
1歳0.275%
2歳0.265%
3歳0.282%
4歳0.333%
5歳0.371%
6歳0.392%
7歳0.46%
8歳0.453%
9歳0.55%
10歳~0.854%

(参考サイト「みんなのどうぶつ病気大百科」より


ただ、DICは基礎疾患があるかどうかが重要となるため、DICを発症する可能性がある病気を発症しているかどうかが最も重要となります。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!

犬のDICにかかる治療費や入院費は、飼い主の10割負担となるため多くの検査や手術が必要となったときに何十万円もの費用がかかる恐れがあります。


もしものときに備えて、大切なペットのためにもペット保険に加入しておくことをおすすめします。


ペット保険に加入すれば、

  • 大切なペットを守ってあげることができる
  • ペットにかかる医療費の負担を軽減できる
  • 商品によっては病院の窓口清算が可能である
などのメリットが期待できます。

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まとめ:犬のDICとは?余命はどれくらいなのか

犬のDICとはどんな病態なのか、原因や症状、予防についてなどを詳しく解説しましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 犬のDICは、悪性腫瘍や敗血症などの基礎疾患による血液凝固の異常が原因で起こる病態
  • 犬のDICの症状は、主に出血症状と臓器症状の2種類がある
  • 犬のDICは非常に予後が悪く、海外では「Death Is Comming」と言われている
以上となります。

一言でDICと言っても、犬の病気の症状や状態によりさまざまな治療法があります。また、現在かかっている基礎疾患の治療が最優先であり、DICになる恐れがある病気を発症した場合は早期検査・早期治療が重要となります。

ペットにかかる治療費は全額自己負担のため、いざ犬がDICになったときに安心して治療を受けさせるためにもペット保険に加入しておきましょう。

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